セカンドシーズン 連載【2】 介護の「本質」考えてみませんか 「気を付けたい『脱水』」
今月は、猛暑もあり予定を変更し介護従事者として「脱水」について書かせていただきます。
報道などで「熱中症」や「脱水症」に注意と耳にしているかと思います。高齢者だけではなく、日々生活して行く上で全員が気を付けないといけないほどの暑さとなっています。その中でも、認知症を有されている方と梗塞をおこされた過去がある方は特に注意が必要になります。
1 認知症
実は、夏場に症状が強く出てしまう方がいらっしゃいます。また、認知症を有されていない方でも認知症のような症状が出てしまう方がいらっしゃいます。この理由の一つに「脱水」があり、これを「脱水性認知症」と言います。今までと症状が違う、だから認知症が進んだと勘違いしてしまう介護従事者もいるようですが、この判断を間違えてしまうと本当に進行につながってしまうことや、最悪命にもかかわってしまいます。基本的に認知症は治らない(症状は落ち着く)と言われていますが、「脱水性認知症」は症状の改善ができる認知症の一つです。
2 梗塞
脳梗塞をおこされた過去がある方も「脱水」に注意が必要です。脱水になっている状況は「血液がドロドロ」になっていますので、再梗塞の危険性が高まります。また、血液がドロドロになってしまうことで循環にも支障が出やすく「心筋梗塞」の危険度も高まってしまいます。
さらに、冬場に多いヒートショックが夏場でも起きている可能性が否めません。これは、エアコンなどの発達があり屋内と屋外での温度差があることもあると思いますので、脱水と温度差に注意が必要と言っていいと思います。脳梗塞に関しては、1度起こされている方は80%以上の確率で再梗塞を起こすともいわれています。さらに、1回目より2回目、3回目と大きな梗塞となっていくため重症化の危険があります。
そのため、脱水には本当に気を付けなければならないと言えます。「脱水」から、認知症の症状が出てしまうことや命にかかわる事にもつながってしまいますし、かかわり方を間違えてしまえば「本当に認知症が進行してしまいます」ので、こまめな水分補給が必要になります。寝ている間にも脱水になることがありますので、就寝前にも水分補給されてから寝ることをお勧めします。
そして、熱中症が疑われる際はすぐに受診し適切な治療を受けるようにしてください。
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