ホテルニューグランドの6代目総料理長を務めている 関口 真司さん 磯子区森出身 57歳
食の伝統受け継ぐ
○…日本の西洋料理の礎を築いたとされるサリー・ワイル氏を初代とするホテルニューグランド(中区)の6代目総料理長を、今年2月から務める。創業90年以上の歴史、ドリアやナポリタンなど数々の名物料理を生み出してきた先人の功績に重責を感じるが「うちのホテルの強みはチーム力。伝統を受け継ぎながら、私もチームの一員として支えていきたい」。
○…飲食店のアルバイトに明け暮れた高校時代。勉強ができる兄へのコンプレックスから「自分は手に職を」と料理人を目指した。偶然見た新聞記事で、2代目総料理長だった入江茂忠シェフに憧れ「ニューグランドで働きたい」とホテルに手紙を出したのは高3の時。しかし「採用待ちの人がこんなにいると、履歴書の束を見せられて。鍋洗いだけで7年の人もいると聞き、これは駄目だと思いました」と笑う。調理師学校卒業後は半年ほど町のレストランで働いたが、熱意ある手紙がきっかけで、ホテルから声がかかった。
○…入社後はとにかく入江シェフと話したい一心で、先輩がいない隙を狙って質問責めに。「どんなことにも丁寧に応えてくれた。スーツの上にコックコートを着てすごく格好良かったですね。憧れが一層強まった」。同じ立場になった今なら2人でどんな話ができただろうと思いを馳せ、後進の育成に力を注ぐ。
○…磯子区森出身。母校の浜中学校OBには霧笛楼の今平シェフをはじめ料理人が多く、交流も。「高校時代の友人たちとは今でも仲がよくて。就任祝いをしてくれるっていうんですよ」と嬉しそうに語る。休日は藤沢市内の自宅で、愛犬(豆柴)と過ごすのが癒しのひと時。スマホの写真を見せながら「美容院代が私の3倍以上。でもメロメロです」。
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