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中区・西区・南区 社会

公開日:2022.07.14

木炭で描く石膏像、一堂に
展示会が盛況

  • 木炭画がずらりと並ぶ(上)。自身の作品を紹介する田中さん(下)

 中区吉田町のみつい画廊で7月10日まで「はじめて木炭で石膏像を描いちゃった展」が開かれた。中区港町の「アトリエみずの絵」に通う生徒が初挑戦した力作41点がずらり。脳梗塞のリハビリを兼ねて月2回ほど同アトリエに通う田中一顕さん(77)の初個展も同時開催され、訪れた人たちの目を楽しませた。

 会場には木炭ならではの色の濃淡や陰影などが生かされた石膏像のデッサンが並んだ。30代から91歳までの生徒が試行錯誤し描いたという。主催の成澤朱未代表は「昔ながらの画材を大切に。木炭の良さを堪能してもらえたら」と話した。

絵が生きがい

 田中さんの個展では水彩画28点を展示。花瓶にささる花の茎の部分のみを描くなど独自の視点で描かれた絵が好評だったという。

 田中さんは7年前に脳梗塞に罹り、リハビリを兼ねてアトリエに通い始めた。初めは「もういいや」や「飽きた」が口癖だったというが、アトリエの仲間が自身の絵を肯定してくれることに喜びを感じ、「今では絵を描くことが生きがい」。妻の信子さんが「以前と顔つきが全く違う」と驚くほどだという。田中さんは「絵を多くの人に見てもらえてうれしい。今後も絵を描き続けたい」と笑顔を見せた。

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