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中区・西区・南区 人物風土記

公開日:2026.04.23

4月1日付けで横浜市八聖殿郷土資料館の館長に就任した 西川 武臣さん 中区本牧元町在勤 71歳

  • 西川 武臣さん (写真1)

歴史資料を追い求めて

 ○…「本牧地域の歴史がわかるように、歴史資料の収集と発信に力を入れていきたい」と館長就任の意気込みを話す。八聖殿の周辺は、生糸貿易商「小野商店」を営んでいた小野光景の広大な別荘地だった。「横浜商法会議所(現横浜商工会議所)の2代目会頭を務めた実業家で、三溪園を創設した原三溪と肩を並べる大商人だった」と紹介。「そういった歴史を地域の方たちに伝えるのが、私の役目だと思っている」と力強く語る。

 ○…愛知県の出身。明治大学大学院で日本近世・近代史を専門に史学博士号を取得した。専門を生かして横浜開港資料館の設立準備室に勤め始め、ペリー来航から関東大震災までの歴史の中で、特にペリー来航と生糸貿易について明らかにする仕事を40年以上続けてきた。現在は、開港資料館の館長も務める。

 ○…横浜の歴史は、震災の影響で資料が焼失しており、「記憶を失った都市」とも言える。現地や日本各所にある旧家を訪ね、歴史を紐解く資料を収集してきた。小野光景を調べていたときは、小野の出身地である長野県によく赴いたという。「旧家などに眠る資料を追い求め、横浜の歴史を解き明かしていくことが、楽しくてやりがいだった」と振り返る。その歴史を多くの人に伝えるため、著書も多数執筆してきた。

 ○…神奈川大学の非常勤講師の顔も。学生たちには、開港資料館の資料を使い、横浜の歴史を伝えている。「歴史を暗記科目だと思っている学生たちに、資料を辿る面白さ、歴史が明らかになる過程を説明すると、目の輝きが変わる」と優しい眼差しで語る。「40年前とは本牧の街も変わってきた。再び地域とネットワークを創りながら、本牧地域の歴史と向き合いたい」と前を見据える。

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