市内4カ所で行われている川崎市歯科医師会の歯科休日急患診療のうち、久地歯科保健センター(久地2の15の16)の診療が3月29日で終了した。久地以外の市内3カ所で実施されている休日急患診療は継続される。
日曜・祝日、年末年始など休日の急な歯の痛み等に対応する歯科休日急患診療事業。川崎市では、川崎市歯科医師会が神奈川県、川崎市から補助を受け、事業を行っている。
市内では久地歯科保健センター(高津区)のほか、歯科医師会館(川崎区)、中原歯科保健センター(中原区)、百合丘歯科保健センター(麻生区)で休日急患診療を行っている。3月末で終了となるのは久地のみ。他の3カ所の歯科休日急患診療は継続される。
診療終了について川崎市は「日曜、祝日に診療する歯科医院が増加してきて、休日急患診療の需要が減っている」との見解を示す。久地の休日急患診療の利用者数は、2013年度(72日間)は325人、08年度は381人だった。
事業を実施している川崎市歯科医師会は「休日急患診療は、地域の救急医療で、セーフティーネットの1つ。警察や消防などと役割は一緒」として、存続の方法を模索していた。
また同会の担当者は「確かに日曜・祝日診療の医院も増えている。しかし、かかりつけの医院が全て休日診療に対応しているわけではないし、医院の都合で休む場合もある」とし、ゴールデンウィークや年末年始など利用者数が多い時期だけでも診療を継続させたかった、としている。
事業に対する補助金の変更もあった。県は2015年度予算編成で歯科休日急患診療に対する補助金を廃止。市の歯科医師会に対する同事業の補助金も約4000万円減となっている。
県の事情に詳しい関係者は「県は補助金廃止の代替措置として、在宅診療の拠点整備の補助を用意していた。終了には、県の補助金以外の理由があるはず。久地の歯科保健センターの老朽化なども背景にあるのではないか。県内自治体の休日急患診療は市内1カ所がほとんど。4カ所の川崎は多い」と話す。
高津区歯科医師会の関矢徹会長は「市民の皆さんのためには医療の選択肢が多い方が良いので、存続させたかった。今後の予算も極端に削減されないことを願う」と話す。
なお、久地歯科保健センターでの在宅寝たきり高齢者歯科診療と心身障害者(児)歯科診療は継続する。
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