インドで女性自立支援活動などに取り組むNGO「チーム ピース チャレンジャー」川崎支部代表を務める 蔵田 えりさん 新作在住 64歳
笑顔絶やさず自立を支援
○…「平和に関する活動には何でも挑戦しよう」。そう心に決め、2007年、同じ職場の女性2人とともに国際NGO「チーム ピース チャレンジャー」を立ち上げた。年に2回、インドの最貧地域とされるブッダガヤにある学校や職業訓練所へ赴き、現地の子どもや女性に衣服の洋裁、ミサンガ作りなどを指導。製品を日本で販売し、売り上げを現地住民の自立支援に充てる活動を続けている。4月15日〜17日には区内久本の「カフェCOCODE」で、市内初の製品展示販売会を開催する。
○…国際ボランティアに関心を持つ原点は「戦争でインドネシアに出兵し、足を負傷した父の姿を、幼い頃から見ていたこと」。戦争の悲惨さに胸が詰まり「子どもの頃から『平和』について敏感だった」という。インドに目を向けたのは、マザー・テレサの人道支援活動に心を動かされたから。「目的のために、見返りを求めず活動を続ける」姿に感銘し、2008年から毎年、カルカッタにある「死を待つ人々の家」などの施設でボランティア活動を続けている。
○…東京都江東区生まれ。スポーツが大好きで、学生時代は卓球、社会人になってからはテニスを楽しんできた。現在の日課は毎朝50分のウォーキング。学業では英語が得意で、卒業後は都内の英会話学校などに勤務していた。長年暮らした大和市から、娘が住む高津区に移り住んだのは昨年。「新作は緑が多い街ですね」と、柔和な笑顔で微笑んだ。
○…「貧困削減には、一過性の寄付活動ではだめ。現地の人が自ら生活を豊かにしていくための『自立支援』が大切」と言葉に力を込める。将来は現地の人々の手作り品を「フェアトレード製品として世界中に紹介し、各国から受注できるようにするのが夢」と優しげに語る。「子どもたちが幸せに育てば、将来、世界はきっと平和になる」。平和の種をまく挑戦は続く。
|
|
|
|
|
|
3月29日