川崎市内の新型コロナ陽性者数に占める60歳以上の割合が現在、低下傾向にある。市健康安全研究所の担当者は、高齢者へのワクチン接種が進んでいることを一因と推測。「重症化しやすい高齢者の陽性者数が減少すれば、重症化や死亡のリスクの抑制につながるのでは」と期待を込める。
第3波にあたる2020年11月2日〜21年1月31日の60歳以上の割合は23・3%だったが、直近3カ月(3月29日〜6月27日)は12・8%だった。高齢者を対象にワクチン接種が始まったのが5月。6月28日時点で、65歳以上の63%が1回目、24%が2回目の接種を終えている。
第3波時の20〜50代の割合は66・4%で、直近3カ月では75・2%と拡大。昨夏、緊急事態宣言の解除とともに20代の割合が約4倍に増加したことから、市の担当者は「高齢者と比べてワクチン接種率が低いこともあるが、気のゆるみも感じられる。今一度行動を見直してほしい」と呼びかける。
市内の累計陽性者数は、7月5日時点で1万4188人。そのうち多摩区居住者は1653人。同時点の市内入院者数は81人、自宅療養者数は246人、宿泊施設療養者数は120人だった(速報値)。
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