能登半島地震
災害時のトイレ、備えは
携帯用不備60% 市、啓発に力
3月29日
「お世話になった人たちに、感謝や成長を伝えたい」――。市立片平小学校(中川夕起江校長)の6年生が、感染症予防の消毒液とともに使う布巾を作成し、学校周辺の施設や幼稚園・保育園に贈った。布巾には一人ひとりメッセージを刺しゅうし、育った地域への思いを込めた。
児童が作成したのは、除菌用消毒液のボトルや機器の下に敷く布巾。家庭科の授業で「地域の人への恩返し」として取り組んだ、今年ならではの卒業制作だ。贈り先は、児童が日ごろ訪れる店舗やゆかりのある施設を自分たちで選定。2月から授業や時には休み時間を使って完成させた。贈る場所にあわせた言葉を刺しゅうで施した。
完成した布巾と手紙を一緒にして、放課後や休日にグループごとに37カ所を訪問。卒業式を2日後に控えた18日には、片平こども文化センター、スーパー「フジ五月台店」、五月台ルミナス保育園の3カ所を訪れ、これまでの感謝の気持ちを伝えた。
ルミナス保育園を訪れたのは、同園に通っていた5人。「刺しゅうするのは大変だった」「自分の作ったものが地域の中で使われていると思うとうれしい」「大好きな町に恩返ししたい」などと話しながら古巣に到着。同園の大田明日真さんに成長した姿を見せるとともに、布巾を手渡した。大田さんは「成長した子どもたちが、保育園に届けたいと言ってくれた気持ちがうれしい。布巾はボロボロになるまで使いたい」と語りかけた。
変化の多い1年もけん引
今年度は新型コロナウイルスの影響で春先は休校を余儀なくされ、修学旅行も中止に。地域交流や学校行事もこれまで通りにはいかなかった。それでも6年生は「創意工夫して学校を引っ張ってきた」と6年担任の北川あや夏教諭は振り返る。「周囲への感謝もよく口にしていた。その気持ちを忘れないでほしい」。中川校長は「1つの目標に向かって頑張ることができる学年。最後に形に残ることで地域と関わることができてよかったと思う」と語った。
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