市薬剤師会 おくすり手帳を電子化へ 今秋に導入予定
川崎市薬剤師会(嶋元会長)は「電子おくすり手帳」のシステムを、川崎市内で今秋試験導入する。情報の漏えいを防ぐため個人情報と薬歴データは分離して管理される。
現在、川崎市薬剤師会では、システム普及のために準備を進めている。市内にある約400の調剤薬局に導入を呼びかける予定で、薬局の受付窓口で利用者への利用促進を行う。
薬局利用者は申請すれば即日カードの発行が可能。FeliCa(非接触型ICカード技術)が内蔵されているカード(対応スマートフォンでも管理可)を薬局にある専用機器にかざすことで、処方された薬の履歴(薬歴)が確認できる。また、連動するスマートフォン用のアプリケーションをダウンロードすれば、自宅や外出先でもデータの閲覧ができる。
従来のおくすり手帳とは異なり、本人の了承を得れば、家族も登録できるので、家庭内の薬歴を一元化して管理することができるようになる。また、遠隔地においてもスマートフォンでデータを確認することができるため、遠方に住む家族や親族が、利用者の健康状況を把握・管理できるツールとしても期待されている。
このシステムは、ソニー(株)が開発。個人情報と、データをクラウド(データをコンピュータ・ネットワーク上で保存するサービス)と、電子カード上で分離して管理することで個人情報の漏えいを防ぐという。
おくすり手帳の電子化は、すでに宮前区で11年から試験導入されており、現在約20の薬局がサービスを導入している。実際に約1千人が利用しているという。
宮前区薬剤師会の伊藤啓会長は、「若い世代はおくすり手帳を利用されない方も多かったが、電子化により、利用回数が増えた。またお年寄りにとってもカードを持ち歩くだけなので簡単に使ってもらえている」と語る。
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