年頭に当たり、本紙では上野葉子区長への新春インタビューを行った。上野区長は区の課題や5月から運用開始予定の新区役所、今年の抱負などについて語った。
――早速ですが、新年を迎えるにあたり改めて昨年の感想をお聞かせ下さい。
昨年はJR川崎駅西口の東芝スマートコミュニティセンター内に「東芝未来科学館」がオープンしたほか、新川崎駅周辺ではペデストリアンデッキが一部完成するなど、区の「新たな顔」づくりが進みました。
また、昨年7月1日には川崎市制90周年を迎え、記念事業として、幸区民祭や日吉まつり〜道灌祭〜などを地域の皆様の協力を得ながら実施し、90周年を盛り上げることができました。地域の力を改めて感じることができる1年でした。
そして区が進めてきた夢見ヶ崎動物公園の魅力向上に向けた取り組みについても、予定していた整備が全て完了。園路や女性・子ども用のトイレ整備、川崎総合科学高校と連携した動物紹介パネルの設置など、動物公園が地域の皆様により快適にお楽しみいただける空間になったかと思います。11月にはラマも新たに仲間入りしてますます、賑やかになりました。
――昨年感じた区の課題についてはいかがでしょうか。またその課題についてどのように取り組んでいくお考えでしょうか。
安全・安心の街への取組だと考えています。8月に実施した区民アンケートでも同様の意見が寄せられておりました。特に自転車マナーについては、自転車事故割合が県下でもワースト2になるなど、対策は急務だと考えております。昨年は幸警察署と協力し、塚越中学校でスタントマンが交通事故を再現するスケアード・ストレート方式の交通安全教室の実施をはじめ、区内小中学校での交通安全教室の実施、ごみ収集車によるルール順守の呼びかけなど、さまざまな取り組みを展開して来ました。今年も引き続き啓発に向けた取り組みを進めて参りたいと考えております。
また防災対策についても、地域の方々と連携しながら防災に関する各種訓練の充実を図って、地域防災力の強化を推進していきたいと思います。
――昨年の新年のインタビューで子育て支援を区の課題に上げておられました。これまでの取り組みと合わせて、今後の取り組みをお聞かせ下さい。
幸区は大型マンションの建設が続いていることから、保育需要もさらに高まっています。昨年は認定保育園のガイドブック等を作成し、窓口で転入者などにお渡し、ご活用していただきました。今年も引き続き、保育園の整備と並行して、適切な情報提供と区民の皆様に寄り添った窓口応対を行い、子育て支援に努めて参りたいです。
――今年5月から新区役所の運用開始(予定)となりますが、特徴などをお聞かせ下さい。
区民の皆様には新区役所建設工事に伴い、駐車場の縮小などご不便をおかけしております。
いよいよ今年5月初旬に運用開始を予定しているわけですが、新区役所は、耐震性はもちろん、太陽光発電や地中熱を利用するなど環境に配慮した造りになっております。広さも現区役所より延床面積で1・5倍となり、区民の皆様も気軽に利用できるスペースを設けるなど文字通り”開かれた区役所”になります。
また、市民活動コーナーやプライバシーに配慮した窓口を設けるなど、よりよいサービスを提供して参ります。4階には大きなフリースペースもあり、区民の憩いの場になるのではと今から楽しみにしております。
――最後に区民へのメッセージをお願いします。
今年は地域包括ケアシステムの足掛かりとして「自助・互助・共助・公助」を意識した取り組みを進めて参りたいです。
自助の部分はもちろんですが、特に区民の皆様には、地域での顔の見える関係作りを進めていただきたいです。こうした関係性は防災や防犯、交通安全、介護においても非常に重要になります。区役所としても、住民同士では担えない部分を補う、身近な課題解決拠点として機能できるよう区民の皆様とともに取り組んで参ります。
――ありがとうございました。
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