社会福祉法人ともかわさき 障害者の就労支援へ 市民館に喫茶店オープン
社会福祉法人ともかわさき(鹿嶌勝美理事長)は7日、幸市民館に障害者の就労と社会参加体験の場「喫茶つくし」をオープンした。喫茶つくしの管理者・泊(とまり)昇さんは「喫茶店での仕事を通じて障害者の就労と社会との接点づくりの機会となる」と力を込める。
喫茶つくしは、社会福祉法人ともかわさきが運営。現在はオープンしたばかりということもあり、障害者の就労者はまだいないが、今後知的障害者など最大10人を受け入れる予定だ。
就労体系は、雇用ではなく訓練を目的とした、いわゆる「就労継続支援B型」。接客が中心となるという。喫茶店の売り上げから経費を差し引いた利益の一部から「工賃」が支払われる。
受け皿「まだ不足」
喫茶つくしのような就労に向けた就労支援の施設は「まだまだ不足している」と障害者支援団体の関係者は話す。
区内には現在、同様の施設は喫茶つくしを含めて7カ所あるが、収容可能人数は合計でも92人程度と少ない。区の保健福祉センターによると、年間100件以上の相談が寄せられるが、やむを得ず区外の事業所に通わなければならないという人もいるという。また、施設内の作業にも特徴があるため、利用者が自分に合った場所を見つけられるようになる為にも「さまざまなジャンルの就労支援施設を作っていく必要がある」と障害者支援団体の関係者は訴えている。
区の保健福祉局の担当者は、障害者就労支援施設が増えていかないことについて「採算の問題が影響している」と分析しつつも「今後も就労支援施設が増えるよう事業者に働きかけを行っていきたい。利用者の選択肢が広がることで、障害者の社会進出も広がるので、区としても自立の手助けを進めていきたい」と話した。
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