川崎市を愛着や誇りで溢れる街にしようという取り組み「川崎モラル」が、市民有志によって行われている。先月23日には幸町のコミュニティスペースNAGAYAかわさきで4回目のワークショップ「備える街、川崎」を開き、プロの防災ノウハウを学んだ。
主催するのは市民有志4人で結成した「チーム川崎モラル」。メンバーは地域を学ぶワークショップを開く岡本克彦さん、前市議会議員の吉田史子さんら。
結成のきっかけは、岡本さんの気づきから。市が中小企業をサポートして発展させた「川崎モデル」や、市議会を傍聴した際に、綿密に練られた議会運営の様子から、行政職員や市議が街のために奮闘していることを知った。自分の住む街を知るきっかけを作り、他の人にも街の魅力を伝えたくなる街づくりを市民から発信しようと、吉田さんと共に仲間に声を掛けてチームを結成。昨年4月から、街の美化や政治、食育といったテーマでイベントを開催している。
岡本さんの考える「川崎モラル」とは、市民一人ひとりが主体となる街づくり。多様性のある個々人が輝きながら、調和のとれた地域をデザインするために「モラル(道徳、倫理)」が必要と考えている。
今回は、市民や市内在勤者ら約30人が参加した。防災のプロが登壇し、「自助・公助・共助」の視点で防災を学んだ。
登壇者は小倉で民間救急を行う(株)丸武興産代表取締役の阿久津信儀さんや、(株)STEPCAMP代表の寒川(さんがわ)一さんら4人。
寒川さんはアウトドアグッズが防災にも役立つことを紹介し、密閉できる食品用ビニール袋を使ったパスタ作りの実演などを行い「災害時には手元にあるもので代用できないか創意工夫をすることが大切」と話した。それぞれが特長を生かした防災対策などを講義し、参加者は登壇者の話を感心した様子で聞き入っていた。
岡本さんは「参加者自身が明日からできることとして行った『自助』の宣言では、一人ひとりが繋がることが、大きな共助に繋がることを実感した」と話す。
今後は8月と12月にイベントの開催を予定している。
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