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さがみはら中央区・緑区 文化

公開日:2026.09.10

弟橘媛命(おとたちばなひめのみこと)ゆかりの柑橘 氷川神社に

  • 実を手にする浅原宮司

    実を手にする浅原宮司

 海の神の怒りを鎮めた神話が神奈川県に残る弟橘媛命の名が入った柑橘類「大和橘」が、氷川神社(中央区清新)で今年も実を付けた。

 大和橘は第11代垂仁天皇の勅命で常世の国から持ち帰られたとされている日本固有の原種。500円玉に描かれるなど、日本で古くから親しまれてきた。同社では直径3センチメートルほどの実を付けている。

 浅原寛宮司は4年ほど前、「昔から日本に伝わる大事な植物を守りたい」との思いで、奈良県を拠点に大和橘を守り、広める活動をする「なら橘プロジェクト推進協議会」から苗を入手。年を重ねるごとに実の付き方がしっかりしてきたという。

 浅原宮司によると、大和橘は神奈川県に伝わる神話と関連があるという。「大和」と「橘」はそれぞれ、日本武尊(やまとたけるのみこと)と弟橘媛命の名から取られている。この二人といえば、三浦半島の走水(横須賀市)での言い伝えがある。日本武尊が走水から上総(現在の千葉県)へ海路で渡ろうとした際、暴風により船ごと海中に沈みそうになった。その時、妻の弟橘媛命が夫の武運を祈るため海に身を投じ、海の神の怒りを鎮めたと伝えられている。「神奈川県にもゆかりのある珍しい木なのでぜひ見に来てもらえれば」と浅原宮司。

 大和橘は同社の末社福徳稲荷大神そばの碑の前にあり、例年9月いっぱいまで実が見られる。

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