さがみはら中央区・緑区 文化
公開日:2026.09.24
緑区長竹 旬の果物を「おかず」に 古民家で新感覚かき氷
旬の果物を「おかず」のように味わい、ふわふわの氷を「白米」に見立てる--。そんな一風変わった「フルーツかき氷定食」を提供する店が、緑区長竹の古民家に今年7月、オープンした。「かき氷専門店たすく」を運営するのは、「肉汁うどんの南哲」などを手掛ける(株)グロース(南太輔代表取締役)。
同店のかき氷は定食形式に盛られており、スプーンですくって食べるのではなく箸で味わう。そして、お盆には果物や小鉢が並び、甘味と塩味を交互に楽しめる。南代表は「一つずつ何を食べているか意識しながら味わうのが日本らしく、この場所にも合っている」と話す。
果物の仕入れを担当するのは、全国の生産者を訪ね、旬の果実を探してきた「目利き」の大山颯介さん。桃やブドウ、梨、イチゴなど「日本中の本当においしい果物」を追求する。
店舗の舞台は築50年ほどの昭和の屋敷。大規模な改修はせず、欄間や柱などをできるだけ残した。庭には1年を通して花が咲き、春には枝垂れ梅、その後も四季折々の花々が楽しめるように造られている。
「目的地」めざし長竹を再定義
「長竹を再定義したい」と意気込む南代表。近所に住む高齢者から盆栽を譲り受けるなど地域住民と関わる中で、「用事がないと1日を寝て過ごしてしまう」という声が聞かれたという。そこで南代表は「かき氷を食べに来るだけでなく、店が目的地となり、長竹全体を盛り上げたい」と考えるようになった。
開店から約3カ月。同店には市内外から多くの客が足を運んでいる。ある日は80代の女性4人が抹茶のかき氷を味わい、食後に庭の和傘の前で記念撮影。「女学生の頃を思い出した」と笑顔を見せたという。
一風変わったかき氷店は、その話題性だけでなく、全国各地の旬の果物や古民家、四季を感じる庭などを含めて、地域に「溶け込み」始めている。
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