町田市が学生ベンチャー企業と協力し、インターネットを使って手軽に地場産野菜を購入できるサービス「マチコロ」を稼働中だ。地元農家と市内の飲食店や住民を直接つなぐことで、市の特徴である市街地に点在する農地を守ることが目的。
「マチコロ」とは、専用ウェブサイトで町田産野菜を購入すると、自宅まで届けてくれるサービス。商品は「まちだ野菜お楽しみBOX」のS・M・Lの3種類のみで、週2回配送している。
運営を担うのは、町田市内の農業を盛り上げたいという志から発足した株式会社マチコロ(中坪亮輔代表取締役=人物風土記で紹介)。市内農家が育てる新鮮な野菜を軒先に行って集荷し、原町田や森野などを中心とした配送エリアに、自分たちの手で直接届けている。「流通量はまだ多くないが、(農家から)販路の1つとして期待したいという声も頂いている。今後は定期便なども増やし、川上から川下まで、市内でできる地産地消を整えていくことができれば」と話す中坪代表。
町田市は市街地に多くの農地が点在していることが特徴の1つとなっている。しかし近年は農家の不安定な収入や後継者不足などの課題もあり、宅地化されることも少なくない。市都市づくり部では、産業だけでなく景観や防災、人同士の交流のきっかけにもなるという点で農地を重要視。市内の農地を残そうと農体験イベントやマルシェなど3年前からさまざまな取り組みを実験的に行ってきた。市担当者の福井淳一さんは「まちだ野菜をもっと市民の方に知って食べてもらうためには、気軽に購入できる場を増やす必要があると考えました」と話す。
まちだ野菜お届けサービスは、今年7月にも社会実験として実施。アンケート結果に「市内農家を応援したい」「地元野菜に興味がある」などの声もあり、今回2回目の稼働となった。
まちだベジハブフェスタも開催
「マチコロ」は現在開催中の「まちだVEGEHUB フェスタ」の一環。まちだ野菜や市内の農業を知る機会を増やそうと、このほかにも、矢部町や図師町での農業体験や、朝採れまちだ野菜を集めて販売するマルシェを南町田グランベリーパークなどで開催した。12月には河合農園や細野農園での農業体験などがある。詳細はまちだ都市農業チャレンジ事務局【電話】042・724・4254へ。
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