駐車場予約アプリを運営するアキッパ株式会社(大阪府)は先ごろ、町田市を拠点とするJ1所属のFC町田ゼルビアのホーム、町田GIONスタジアム(野津田町)周辺に500台分以上の駐車場を確保したことを発表した。昨秋に比べ、およそ5倍となる数を用意し、チームのかねてからの課題であるホーム周辺の交通問題解消につなげたい考えだ。
ゼルビアにとってGIONスタジアム周辺の駐車場不足は従来からの課題だった。最寄りの小田急鶴川駅から、4キロ以上離れ、自家用車での来場を望むサポーターが少なくないなか、スタジアムの駐車場スペースは十分でなく、周辺にもパーキングが見当たらない状況だった。
そんななか、名乗りをあげたのがアキッパ。予約制駐車場のシェアリングサービスを提供する同社は2019年にゼルビアとの連携を開始し、チームを支援する企業のものを借りるなどして駐車場の数を増やしてきた。
昨秋には100台分に至ったが、ゼルビアがJ2の優勝争いを繰り広げるなか、アキッパの管理する駐車場の稼働率はほぼ100%に。人気チームとの対戦が増え、観客数増が見込まれるJ1でのシーズンを見据え、より増やしていく必要があることを両者で合意。取り組みを進めてきた。
新しくアプローチ先に選んだのは、スタジアム周辺の住民らの自宅駐車場。運営コストがかからない点などに惹かれ、自宅の駐車場を貸し出す人は増えていき、3カ月もたたないうちに500台分を超えるまでに至ったという。
「地域にはゼルビアファンも多く、協力してもらえた。スタジアム周辺にパーキングが無いことで、地元に違法駐車などが増えることを懸念して貸し出してくれる方もいた」と同社の担当者は話す。
渋滞緩和も
一方で、期待されるのが渋滞緩和だ。スタジアムに近い道幅の狭い都道はゼルビア戦が行われる度に混みあい、地域課題の1つになっているが、新たに設けられたアキッパの駐車場はスタジアムから徒歩30分圏内に分散。渋滞が発生する要因の1つになっている駐車場を探して走る車の減少につながる可能性がある。
アキッパの担当者によると、ゼルビア同様、スタジアム周辺の車渋滞で悩んでいた名古屋を拠点とするJリーグチームが今回同様に駐車場を分散させ増やしたところ、渋滞緩和につながった事例があるといい、「今後は状況をみて、さらに駐車場を増やしていくのかなどをチームと検討してきたい」とアキッパ担当者。ゼルビアを運営する株式会社ゼルビアの上田武蔵代表取締役COOは「空き駐車場の情報があれば、アキッパさん、クラブへの共有を。理解と協力をお願いしたい」と呼びかけている。
同社駐車場の利用や貸し出しの希望者はアキッパのHPで。
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