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町田 人物風土記

公開日:2024.06.20

南町田を生活拠点にアメリカで開催する自動車レース「F4」を目指す
沼田 拓海さん
横浜市在住 20歳

夢ではなく目標として

 ○...「おとなしい方と思う自分が挑戦することになるとは」。17歳でレーサーとなることを決意し4年。当面の目標をF4とし、コースでの練習を重ね、渡米し所属を希望するチームと交渉するなど、準備を進めている。高精度に再現されたオンライン上のレースでは先ごろ、日本2位を獲得。プロドライバーも出場した大会で結果を残せたことは自信になった。

 ○...中学生の頃にたまたま見たF1のゲーム動画が動機となった。速さだけでなく、戦略を立て勝利を目指す世界に惹かれ、「実際にやってみたい」という気持ちが芽生えた。F4より下のカテゴリーでは表彰台に上がることも。レベルの高いレースに出場するなかで、小学生からキャリアのあるライバルたちとの経験の差を感じることもあったが、「自分にできること」を追求していった。今はスタートの遅さが気になることはない。

 ○...0.1秒の差を争うレーシングカーの世界。通っていた短期大学ではレースに生かせればと、「スポーツ心理」「栄養学」を専門的に学んだ。「ドライバーは技術、精神どちらも大切。メンタル管理、身体づくりに関する知識をつける場になった」。夢の実現を目指す生活はおとなしい自分に1つのことを突き詰めるパワーがあることを教えてくれた。前を向くのは楽しい。

 ○...目指すのは世界最高峰の自動車レースF1の舞台。2028年の出場を目標に掲げ、まずはF4から徐々に参加ランクを上げていきたいと考える。実際のコースでプロ選手に迫るタイムを出すことができた際は夢に近づいていると実感することになった。すべては挑戦した結果――。「夢だと思うと、どこか遠く感じてしまう。目標として捉えたい」。今年、大きな一歩を踏み出す。

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