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町田 人物風土記

公開日:2025.09.11

町田警察署の署長に先ごろ、就任した
五十嵐 真慈さん
市内在住 58歳

たたき上げ 少しでも前に

 ○…警視庁管内でも大規模といわれる署を任された。高校卒業後に警察官となったたたき上げ。幼い頃からヒーローに憧れ、幼稚園の文集に「警官になりたい」と記して以来、憧れ続けてきた職業。幅広い現場を経験する中で被害者らの悲痛な声に触れ、「逮捕だけでなく、犯罪を未然に防ぐことが重要」と痛感してきた。「住民の要望に応え、安心して暮らせるまちづくりのために仕事をしていきたい」

 ○…思い出に残るのは、1990年代に起きたオウム真理教による事件被害者への給付金支給業務。事件から10年以上を経て、住所が不明だった約6千人にのぼる被害者の9割超を探し出し給付金を届けた。気の遠くなるような業務を支えたのは「被害者の力に少しでもなりたい」という使命感。そして、チームで結束する力の大きさを知ることにもなった。原点になっている経験だ。

 ○…署長に就任し単身赴任の身となった。休日は登山やハイキングでリフレッシュしてきたが今は「パトロールを兼ねて自転車で町田を巡るのが楽しい」と笑う。歴史好きでもあり、最近見つけた古戦場跡に興味津々。また行きたいと計画を立てるのも楽しい日々だ。一方で、心をいやしてくれるのは家族と共に自宅で待つ愛犬。週末に帰宅すると一番に駆け寄り、出迎えてくれる。その姿に「ますます可愛くなった」とほほ笑む。

 ○…「与えられた仕事は少しでも前に進め、次の人へリレーする」が自身の哲学。警察官となり、40年。常に全力で業務にあたり、組織人としての自覚のなか、次へとつなぐことを一番に考えてきた。終わりを意識しつつ、より良い形へ未来へとつないでいきたいと思う。「自分のできる範囲で誠実に取り組んでいければと思います」

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