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町田 人物風土記

公開日:2025.10.16

韓国から留学し、紙芝居で平和を伝える活動に加わる
チェ・イェウォンさん
恵泉女学園大学4年

紙芝居で得た友情を胸に

 ○…恵泉女学が協定を結んでいる韓国の韓信大学から留学生として4月に来日。以来、大学の平和紙芝居研究会「KPKA」のメンバーとして活動している。夏休みに、東京大空襲を描いた紙芝居『三月十日のやくそく』を演じると観客から感動の声が上がった。「戦争の歴史は学校でならってきた。どこの国の人も悪くはなく、戦争や原爆そのものが恐ろしいものだと実感している」と表情をひきしめる。

 ○…伯母が日本人で、子どもの頃から日本のアニメが好きだった。3年前、夏休みの短期留学で恵泉女学に来ると、「学生や先生みんなが優しく気づかってくれた」と今回の留学を決めるきっかけに。研究会に入ったのは顧問の岩佐玲子さんに誘われたため。初めて紙芝居に出会い、岩佐さんの迫力ある演技力に圧倒された。「日本語の表現力を高められるとすぐに入ることを決めました」と振り返る。

 ○…時間がある時は新宿や渋谷、浅草、江の島などに行ってはその場所の文化を吸収する。好奇心いっぱいに外の世界を眺めることが好きな一方、大学近くの公園や図書館で地域住民らが「幸せそう」にしている雰囲気がお気に入り。近隣の小学校で児童に勉強を教えることも増え、今や大学のある多摩市周辺を第二の故郷のように感じている。

 ○…紙芝居での表現力を高めようと努力を重ねる毎日だ。活動を通してさまざまな出会いがあったことに対して感謝の気持ちをもつ日々でもある。日本にいるのは来年3月まで。日本語能力試験の勉強に集中するなか、クリスマスの舞台などに向けて紙芝居の練習は欠かさない。「この街の人は優しく友情が生まれた。その思いを深めるためにも残りの時間を大切にしたい」

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