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公開日:2022.04.15

大和市
県初 不登校特例校を開設
 “学校らしくない”学び場に

 大和市は不登校の中学生の社会的自立を目指す、県内公立校では初となる「不登校特例校分教室」を市立引地台中学校分教室(柳橋1の17の7)として開設した。4月4日、開室式と教室の内覧会を行った。「生徒の選択肢が増えるよう、学校への復帰を目標としない、新たな学び場を提供したい」と市は期待する。

 不登校が全国的に社会問題になっているが、大和市も年間30日以上欠席している生徒数は、2010年度に183人だったのに対し、2019年度は238人と増加傾向にある。市は対策として、全中学校にスクールカウンセラーや不登校生徒支援員などを配置、不登校の生徒に対しても、青少年相談室にスクールソーシャルワーカーや青少年心理カウンセラーを配置するなど、自治体の中でも、相談や解決に向けた積極的な支援を行ってきた。

 こうした中、生徒の選択肢が増えるよう、県と協力して学校への復帰を目標としない「不登校特例校分教室」を開設することを計画。1月に実施した親子を対象にした説明会に39組60人が参加した。面談などを経て、定員30人に対し1年生1人、2年生4人、3年生8人の計男女13人が入学。専任教師4人を配置する形でスタートした。在籍は隣接する引地台中学校になる。

 開設された分教室は、柳橋小学校の敷地内にあった教育研究所・理科センターを改修して使用。「学校らしくない空間」をコンセプトに、心落ち着くアイボリーを基調として淡いグリーンやピンクを取り入れて設計、(一社)大和建設業協会からテレビが寄贈されている。

 4日の開室式には、大木哲市長や吉澤弘市議会議長など関係者約30人が出席。分教室の愛称を『WING』(ウイング)とすることが発表され、大木市長は「子どもたちがそれぞれに適した環境で学び、夢や希望を持って羽ばたいて欲しい」と挨拶した。

 6日から13日まではウォーミングアップ期間として授業を行った。時間割は作成するが、必須ではなく、生徒個々の状況に配慮し、リモート学習なども取り入れて柔軟に対応していく。

 市担当者は「オンラインでの授業がメインになると思っていたが、予想以上に登校している生徒が多く、かなり長い時間学校で過ごす生徒もいたので喜ばしい」と話した。

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