下福田北部自治会(伊比邦夫会長)がこのほど自治会館の改修工事を行い、玄関前をバリアフリー化した。同会の伊比邦夫会長(71)は「自治会員の自治会への満足度向上につながれば」と期待する。
改修工事によりそれまで段差があった玄関前を緩い傾斜にし、併せて手すりを設置した。およそ80万円の工事費用は自治会費などでまかなった。
会館では老人会や子育てサロンが頻繁に開かれ、車椅子の人やベビーカーを押す人なども含め老若男女が利用している。今回の改修で「多くの方々に喜んでもらえるのでは」と伊比会長。
自治会離れを懸念
同会には現在、815世帯およそ2500人が加入する。加入率は60%ほど。伊比会長は「10年前は75%を超えていた。自治会離れの進行と新規入会の減少が懸念される」と指摘する。
そこで同会では、会館バリアフリー化のほか、市指定のゴミ袋を全会員に無料配布したり、小中高の新1年生に進学祝いとして図書券を進呈するなど、会費を積極的に会員へ還元している。
伊比会長は「自治会員一人ひとりに対する”サービスの質向上”という視点が大切」と強調し「退会されないように努めたい」と話す。
少子高齢化が進む中、会員減少は「共助」の観点からも社会的な課題と言える。同会の取り組みについて市自治会連絡協議会の小川幹郎事務局長は「興味深い事例であり、他自治会の参考になるのでは」と評価する。
今後、新規転入者に対し、こうした自治会の取り組みを紹介しながら積極的に入会を促していく方針。伊比会長は「地元住民に親しまれる自治会を目指したい。それにより地域の結束が高まり、より安心で安全な地域になれば」と話した。
市自治連によると、市内には149の単位自治会があり、2018年から22年の4月時点の自治会加入率は66・07%、64・81%、62・72%、61・51%、60・09%と推移している。
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