▼座間市立市民文化会館(ハーモニーホール座間)で発覚した施設の不適切使用問題で、座間市議会の調査特別委員会がこのほど、調査報告書をまとめた。昨年10月から1年あまりをかけた調査では関係者10人に参考人質疑を行い、問題の全容を明らかにした。その報告書は市役所6階の議会事務局で閲覧できるが、市議会のホームページには公開されていない。国や自治体がデジタル政策を推進するなか、特別委員会の調査報告書をホームページで公開しない対応について、座間市議会に再考を促したい。
▼2000年2月に全国市議会議長会がまとめた「情報公開と市議会に関する調査研究報告書」では、情報公開の重要性について次のように記している。「情報は、政治家の活動や政治生命をも左右するものである。そればかりでなく、その主権者たる国民に対して十分な情報が提供されることは、民主政治にとって基本的な要件である」。さらに「一般に『情報なくして参加なし』といわれるように、国民の主体的な政治参加、行政参加を促すために情報の提供、情報の公開は極めて重要である」とも指摘している。議会政治の根幹にある、こうした論点も理解しておきたい。
▼話しを座間に戻す。調査報告書のホームページでの非公開は、座間市議会の議会運営委員会がその扱いを決めた。全会一致を原則とする議運の性質上、その決定はやむを得ないだろう。その上で、本紙は今回の扱いについて、複数の議会関係者に見解を求めた。その内容は概ね次の通りだ。「議運の決定を尊重する」「議事録を読めばわかる」「(会派としては)どっちでもいい」「公開する規定がない」「ホームページでの公表は当然」「非公開は汚点」「議員の自己否定にも繋がる」-。そのなかでとある議長経験者は、座間市議会の情報公開の在り方全般について、「まだまだ検討の余地がある」と話していた。座間市議会はこの認識に立ち、議会の説明責任や情報公開について、改めて議論を深めるべきではないだろうか。
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