開設10周年を迎えた「市民活動センターあやせ」の事務局長を務める 福島 順一さん 落合南在住 68歳
ゼロから始めた市民活動
○…市民活動センターあやせは、2005年に運営委員7人で始まった。中央公民館内に拠点を置き、登録団体の中間支援組織として補助金や他地域の情報収集・提供、活動団体への相談・助言、活動推進のための事業実施などを行っている。現在は委員を中心に設立されたNPO法人あやせコミュニティサポートに運営が委託され、自身を含む19人が所属。あす3月26日には、10周年記念「市民活動団体交流会」を開催する。
○…退職後に市の広報で募集を見かけ、経験や資格を活かそうと応募した。「設備管理って書いてあったけど、全然違った。でも面接受かっちゃって」と笑う。市民活動のことは何も知らなかったが「せっかくだから、やってみよう」と新たな世界に飛び込んだ。一番の苦労は、当時でも100近くあった団体名と内容を覚えること。スムーズな相談対応を可能にするため、よくファイルとにらめっこし、勉強していたそう。
○…落合で生まれ育つ。元々は機械メーカーのエンジニア。品質管理の部署で顧客対応経験があり、「その時のコミュニケーション力が役立っている」と話す。今では市民活動にどっぷりで、市の広報まちかど特派員も務めている。写真は趣味の鉄道で手慣れたもの。今でも夫人と旅行に行っては、電車の写真を撮っているそうだ。「東北新幹線の名称公募で採用されて、当時の国鉄総裁の名前が入った記念スプーンとフォークをもらった。”やまびこ”の名付け親なんだ」と誇らしげな表情。
○…センター利用者は年々増加しており、今年度は延べ9500人ほどになる見込みだという。「来年は、1万人の大台が目標」と意気込みを語る。「いつかは、他市のセンターのように規模を拡大したい。そのためには利用するメリットを生み出し、使いやすい環境を整えることで、登録団体の増加につなげることが肝要」。拠点の今後の発展に、期待を寄せる。