国際交流活動をする「AIFAユース」の代表を務める 鈴木 晴奈さん 上土棚中在住 21歳
出来事は全て成長の糧
◯…若いメンバーで、若い世代のための国際交流活動を。綾瀬市内で活動する「AIFAあやせ国際友好協会」の下部組織として発足した「AIFAユース」代表として、24日に最初の活動を行う。「市内には38カ国、約8千人の外国人がいます。未来を担う子どももたくさんいて、その子達のためにできることがある」。代表にふさわしい優しさと強さが溢れている。
◯…「アウェイ」の環境がどれほど心細いかはよく知っている。高校2年生の時、1年間アメリカへ留学。ステイ先のアーカンソー州は平原地帯の「田舎町」で、周囲に日本人はいなかった。聞き取るのが精一杯の英語力では友達もできず、唯一日本との繋がりだったパソコンも故障し「ひとりぼっち」になった。日本の家族の心配やホストファミリーへの迷惑を考えると弱音も吐けず、本音も言えなかった。家と学校と往復の日々で、「昨日より話せた」「褒められた」そんな「小さなハッピー」を糧に、必死で勉強し、やがて意見を言えるようになると日々が変わっていった。「辛かったけど成長できた。だから今は、意味のない悪いことは起きないと信じています」
◯…昨年に2度目の留学でカリフォルニアに渡った。現地に暮らす移住した年配の日本人女性と話す中「親の死に立ち会えなかった」「家族のそばにいるべき」と言われたことが忘れられない。大学4年、就職難の時代で海外での就職も考えたが、今家族で暮らせる時間を最優先に、国内での就職を決めた。「海外で働くのはいつでもできる」。考え抜いて決めた事を物語る、芯の通った声だった。
◯…「涙は自分の世界観」。社会で起きているニュースが、近しいと感じることで涙が出る。震災のこと、外国人のこと、もっと近い感覚で「大変さや心配、苦労を感じたい」。世界観を広げ、もっとお互いが優しく平和になれることを願って、これから新しいチャレンジが始まる。