身の丈に合う力強い村づくり 大矢明夫清川村長 新年の抱負を語る
2013年の幕開けにあたり、本紙では大矢明夫清川村長に対し、恒例の新春インタビューを行った。大矢村長は議会と住民の協力を得て、少子高齢化や医療・介護・福祉といった喫緊の課題を中心に取組むことを示した。
――新年の抱負をお聞かせ下さい
「年末に新政権が発足し、国民に希望の持てる確かな政策の実行を求めるところですが、経済対策や国内外の諸問題が山積しております。厳しい舵取りが予想されますが、子どもから老人まで、将来に安心が出来るしっかりとした計画の社会づくりを願うところです。
そうした中、平成15年から起債なしに村民の安全安心を心から願い、議会・村民と真剣な討論の上で、各種新規施策にも取り組んできました。
村としては、国・県の政策に惑わされることなく、議会・村民の皆さんと情報を共有し、近隣市町との連携をさらに強め、元気で明るく住み良い清川村づくりを進めて参ります」
――昨年はどのような一年でしたか
「ロンドン五輪・パラリンピックの各選手など、スポーツの活躍が目を引きましたが、東日本大震災の被災地域に二度目の寒い冬がやってきました。
電力確保という難題。これによる経済・国民生活におよぼす負担増。近隣諸国との軋轢、沖縄基地問題、TPP、少子高齢化社会での介護・医療・年金問題など明るい話題は少なく、市町村は地域主権を口実に国・県から難題を押し付けられた年でした」
――将来の村づくりに関して、「第3次清川村総合計画」についてお聞かせ下さい
「平成25年度までの第2次計画は、バブル経済期の編成で、20カ年計画でした。
この20年間でグローバル化が進み、日本、そして世界の大きな変化に対応するため、第2次計画は前期・中期・後期に分け、その時々の時代に対応してまいりましたが、第3次計画は前期5年、後期5年の10カ年の計画として策定してまいります。
村の将来を見据えつつ、課題であります少子高齢化対策、医療・介護・福祉の問題、商工農林業の振興、買い物弱者対策、交通対策の充実など、喫緊の課題を中心にソフトからハードまで、議会と住民の皆さんのご理解ご協力を得て、身の丈に合い、かつ力強い村づくりを目指してまいります」
――1月といえば、成人式があります。大矢村長は20歳の頃どのように過ごされていましたか
「ずいぶん昔の話になりますが、私の成人式は昭和43年です。
そのころ、家々には牛や豚といった家畜が飼育されていて、養蚕・林業・農業が盛んでした。各集落にはいくつもの雑貨屋さんがあり、生活用品はここで用が足りました。そういえば、お酒もお塩も量り売りでした。道路は未舗装で車も村内に数台、電話のある家も数軒だったと思います。農協の有線電話が各家々に引かれていました。
今の生活と比べると天と地ほどの違いがありましたが、貧しいながらも、お隣同士、肩を寄せ合い、人情の厚いのどかな暮らしが懐かしく思い出されます」
――最後に、年頭にあたり読者にメッセージをお願いします
「新しい政権には税・介護・医療・年金・福祉・経済・エネルギー・外交等々、10年、20年先を見据えた、国民が安全で安心して暮らせる基盤を、責任をもってしっかり作っていただくことを強く願うところです。
県においても同様に、くるくると政策を急転回されては困惑してしまいます。そうした中、清川村は県下で唯一の村でありますが、村民の皆さんが誇りを持って生活できる明るく元気な村づくりを進めてまいります。皆さんと一緒に、明るい笑顔の年にしてまいりましょう」
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