山岳救助の連携強化へ 町消防と川崎消防局が合同訓練
愛川町消防署と川崎市消防局航空隊は11月1日、山岳救助体制の強化を図るため同町半原の高取山中腹で合同訓練を実施した。災害時の航空隊との連携確認が中心で、各消防から合わせて40名が参加した。
川崎市消防航空局との合同訓練は、10年以上前から半原の仏果山山頂付近や中津川河川敷などで行ってきたが、同市から、より多く訓練を積みたいという意向があり、昨年度から毎年行っている。
訓練はハイキング中の男性が負傷、歩行不可能になり救助要請があったという想定。町消防がヘリコプターの空中停止可能ポイントまで搬送後、航空隊がヘリで救助した。
町消防によると、ここ数年の年間の救助要請は平均2件程度で、ヘリコプターを活用した救助事案は発生していないという。しかし、紅葉シーズンはハイカーの滑落や道迷いなどの遭難事案が考えられ、継続的な訓練が欠かせないという。
愛川消防の隊員は「山岳救助は事故発生場所や負傷者の状態などの情報が少ないことから救出に時間がかかる。機動力の高い航空隊との連携は迅速な救助活動に有効」と振り返った。
ポイントナンバー意識して
近年、登山愛好家が増え、町内を中心とする東丹沢山系にも登山者が増えた。十分な装備はもちろんだが、入山時に頭に入れておきたいのは登山道の要所に設置されている「ポイントナンバー」の存在。119番通報時の現場位置の特定に有効なうえ、他機関との連携時にも迅速に対応できるという。町消防では「登山道入口で案内しているが、改めて山を登る際は意識してほしい」と話している。
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