「愛川の底力」の活動評価 県バリアフリー街づくり賞
愛川町社協「愛川の底力住民委員会」がこのほど、県が表彰するバリアフリー街づくり賞を受賞した。同賞は誰もが利用しやすい施設整備や町づくりの活動を表彰するもので6回目、今年は県内8団体が受賞した。
「愛川の底力住民委員会」は、地域で暮らす住民同士が福祉について考え、話し合いを持ちながら身近でできる支援の仕組みづくりを行う住民組織だ。2007年度に町と町社協が地域福祉計画・地域福祉活動計画を作成する際に開いたワークショップのメンバーが中心となっている。会合は不定期で年間4〜5回程度。参加自由だが、常時15人程度が集まってくる。活動は普段の生活の中での「気づき」が基となることが多い。今回表彰事由となった「知的障害児・者サポーター制度」と町内の社会資源や公共施設・トイレ情報をまとめた冊子「愛マップ」も始まりはメンバーの雑談の中だった。
「外見で障がいが分からなかったために、お店での行動を不審に思われたことがあったらしい」。会合時にメンバーからこんな言葉があった。社協担当者のもとにも「障害の特性など、理解が進んでいないことで、買い物時等に心無い言葉を浴びせられる」といった事例が寄せられており、会で解決に向けた取り組みを始めることになった。それが「サポーター制度」だ。
サポーターといっても何かをするというのではなく、障害について知り、本人や家族を温かく見守る応援者という位置づけ。年に数回「養成講座」を開き、参加者に知的障害について知ってもらう機会を設けている。講座を修了すると、その目印として紺色のリストバンドが渡される。修了者のいる店舗ではポスターを掲示し、周知を進めている。
愛マップは、町内のどこに何があるかをまとめた冊子。介護保険事業所、障害者施設のほか、子育て・福祉・ボランティアサークルの拠点が記されている。地図に落とし込むことで、活動拠点への距離感などがつかめると、利用者にも好評。町内のバリアフリー対応トイレを紹介した公共施設・トイレ編もある。社協担当者は「住民のみなさんの日々の取り組みや活動を、今回の賞をきっかけに広く知ってもらえれば嬉しい」と話している。
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