愛川町と清川村が2019年度の当初予算案を発表した。愛川町の総額は232億4600万円で昨年度比1・0%増。清川村の総額は33億184万円で昨年度比5・6%減となった。
2年連続の不交付団体へ
2月20日に発表された愛川町の当初予算案は一般会計が124億1千万円(昨年度比1・3%増)。
歳入では、企業の業績向上や雇用の改善で個人・法人の町民税収入が伸び、町税全体では76億8617万円(同1・9%増)となるなど、2年連続で国からの普通交付税を受けない不交付団体となる見通し。
歳出では、「子育て・健康・教育を重点に地域資源を活かしたまちづくりのための予算」として、子育て支援や福祉・健康施策の推進に注力するほか、八菅山いこいの森再整備などに取り組む。
主な新規事業として、児童福祉では、健康保険が適用されない産婦健康診査と新生児聴覚検査への助成などを行う「すこやか親子健康診査等事業」(137万円)を開始するほか、近年の社会保障の需要拡大に対応するため、保育士、介護職、看護職の人材確保支援事業にも取り組む。
学校教育の分野では、学習指導要領の改訂に伴う2020年度からのプログラミング教育必修化を見据え、先行して2019年度からプログラミング教育推進事業を行う。放課後学習事業(193万円)では、これまで小学校で行われていた「あすなろ教室」に加え、新たに中学生を対象とした放課後学習「ひのき教室」を開始。小中学校の施設改修事業(1973万円)にも着手する。
スポーツ・文化分野では、町郷土資料館企画事業(63万円)として、郷土資料館コレクションカードや企画展のガイドブック作製を予定する。
さらに、オリンピックイヤー記念事業(50万円)として、町一周駅伝にゲストランナーを招くほか、オリンピック・パラリンピックにちなみ、小学校で様々な国の料理を提供するオリパラ給食事業(88万円)も行う。
観光分野では、八菅山いこいの森再整備事業(1869万円)として、お花見広場の整備やトイレの改修を行うほか、ハイキングコース整備事業(126万円)では、八菅修験道の地形や樹木調査などを行い、地域資源としての活用を図る。
まち・ひと・しごと創生に向けた取り組みでは、今年も観光・産業連携拠点づくり事業(5874万円)を推進。2018年度に取得した旧横須賀水道半原水源地跡地の維持管理や造成工事着手に向けた設計業務、同水源地跡地に隣接する宮原用水の基礎調査などを予定している。
村長選うけ「骨格」編成
清川村は2月21日に当初予算案を発表した。
予算編成時期に村長選挙が行われた影響で、政策的な経費を除いた義務的経費などが中心の骨格予算となっている。記者会見で岩澤吉美村長は、6月以降の補正予算案で政策的な予算を計上していく考えを示した。
当初予算の一般会計は21億9438万円(昨年度比6・1%減)。
歳入の面では、村内企業の事業縮小などに伴い村民税は1億6213万円(同1・4%減)。村税の73%を占める国有資産等所在市町村交付金は、宮ヶ瀬ダムなどの減価償却により9億9280万円(同2%減)となっている。
歳出では、骨格予算のため年度当初から事務事業を実施する必要があるものが中心となっている。新規事業では、2018年度に整備したローカルイノベーション拠点施設の管理事業(54万円)や、近隣の大学等と連携した新たな村特産品の開発を行う大学連携事業(125万円)、リサイクルセンター維持管理事業(156万円)などで予算を計上している。
また、小中学校の体育館用涼風機の購入など学校管理事業や、村税のコンビニ収納が可能になる賦課徴収事務費、村議会議場に残時間表示計を設置するなどの議会一般管理事業等で昨年度からの拡充が図られている。
愛川・清川版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|