さいか屋で開かれた「ゆかたファッションショー」に出演したことが強く印象として残っています。ステージの様子を写した写真の裏には「1990年6月24日」の記録。30年も前の出来事ですが、アットホームな会場の雰囲気を今も鮮明に覚えています。
着物メーカー主催のイベントだったと記憶しています。たまたま目にした出演者募集の広告に素早く反応し、身長・体重などを記したプロフィールとスナップ写真を送ると後日、採用の連絡があり、小躍りして喜びました。
当日、会場に向かうと柄やデザインなど私のイメージに合わせて仕立てられた「ゆかた一式」が用意されており、袖を通すと寸分の狂いもなくぴったり。そのままプレゼントされるという粋な計らいにも感激しました。
「愛犬を抱いてステージに立ちたい」とのリクエストにも応えてもらい、人前に出ることが大好きな私にとって最高の時間となりました。
あの頃は市民参加型のユニークな催事が多数あり、百貨店がキラキラ輝いていた時代だったかもしれません。都会育ちの私にとって、さいか屋は横須賀で唯一、華やかさを感じる場所でした。
《粟田在住/勝呂礎子/79歳》
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