横須賀・三浦 社会
公開日:2026.07.22
観音崎自然博物館 流れ藻の旅 描いた絵本 原画展9月27日まで
横須賀市鴨居の観音崎自然博物館で7月18日から、三浦半島の海に漂う「流れ藻」の一生を描いた絵本『ながれものたび』のイラストを手掛けた成広のりこさんの原画展が開かれている。
同作は、水族館勤務の経験を持ち、海の生態系に詳しい浅井ミノルさんが文章を、海の生き物をより近くで観察するためにダイビング免許をしたという成広のりこさんがイラストを手掛けた。
「流れ藻」とは、気胞といわれる浮き袋を持つ海藻が波などでちぎれ、海面を漂っている状態のこと。隠れ場所のない大海原で小さな生き物を敵から守るため、「稚魚のゆりかご」とも呼ばれる重要な役割を果たしている。
絵本は、流れ藻が海を漂うところから浜辺に打ち上げられるまでの一生を通して、海の生態系や魚たちの暮らしを実際の海の生態系や生きものたちの観察に基づいた写実的な描写で構成されている。
京都府在住の成広さんは、浅井さんからの助言を受け、三浦半島をフィールドに現地調査を開始。5カ月間にわたり実際に海へ潜り、城ヶ島に生息する魚や流れ藻を観察した。生き物たちのすみかとなる流れ藻の役割に深く感動し、「海の美しさや楽しさを伝えたい」と作品づくりに没頭。約1年に及ぶ製作期間の中で、海面に降り注ぐ光の透明感を青の濃淡や白の配色で表現したほか、流れ藻の浮き袋の仕組みなどの水中での様子を確かめるため、自宅の浴槽に水を張って潜り、下から観察するなど、こだわり抜いて描いた。
原画展は全国を巡回しており、観音崎自然博物館で3カ所目。観察フィールドのひとつであった観音崎での展示に、成広さんは「訪れた人に、自分たちが素敵な海の近くに暮らしていることを改めて実感してもらえたら」と話す。
会場には成広さんが手掛けた原画16点のほか、実際の流れ藻も展示されている。9月27日(日)まで。
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