横須賀・三浦 社会
公開日:2026.09.11
磯焼け解決に小さな一歩 アマモの種採取に初成功
三浦市と三和漁業協同組合は9月3日、城ヶ島で取り組んでいる藻場再生活動において、海草の一種である「アマモ」の種の採取に初めて成功した。
相模湾沿岸では近年、地球温暖化に伴う海水温上昇により、海中の生態系が変化。城ヶ島周辺では、タツノオトシゴや小魚などの住処であり、アオリイカの産卵場としての役割も果たしてきたアマモが食害で消滅する「磯焼け」が深刻化している。
こうした状況を受け、三浦半島の4市1町(横須賀市、三浦市、逗子市、鎌倉市、葉山町)では、3年前に「三浦半島ブルーカーボン推進会議」を設置。日本テレビからの「企業版ふるさと納税」の寄付金を活用しながら、藻場回復に励んでいる。
囲い網で食害防止
同組合ではウニやアイゴなどによる食害からアマモを守るため、鹿児島県で採用されている「囲い網」の方法を導入。魚が侵入しない環境をつくり、種や腐葉土を入れたネット袋を海底の砂地に植え付ける地道な活動を続けてきた。
磯焼けは、漁獲量に直結する深刻かつ世界的な問題。そのため、この取り組みは先進的な事例として、海外からも視察が訪れるなど注目を集めている。
城ヶ島をアマモ畑に
こうした努力が実り、今回初めて城ヶ島で育ったアマモから約530粒の種の採取に成功。同組合城ケ島支所の石橋英樹支所長は「城ヶ島をアマモ畑にし、三浦半島の各地の海へ拡大するという夢の実現に向けた第一歩になる」と喜ぶ。
とはいえ、かつて一帯に繁茂していた状況に比べれば、「数百万分の一にも満たない」というのが厳しい現実だ。それでも、「人の手を加えなければ、もはや海は改善されないところまできてしまっている。ここを新たなスタート地点として、今後も活動を推し進めていきたい」と意気込みを話した。
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