湘南スロヴァキア国立オペラ実行委員会の委員長を務める 宇乃 かつをさん 葉山町一色在住 52歳
文化の力信じ続ける
○…各国の名だたる舞台に立つスロヴァキア国立歌劇場のソリストたちが競演する「湘南スロヴァキア国立オペラ2019」の実行委員長を今年から務める。ボランティアによる運営でチケット代の低価格を実現しているほか、劇中にナレーションを入れるなど、初めて観劇する人でも気軽に楽しんでもらえるよう工夫を凝らしている。「歌劇場の皆さんを始め、多くの方の協力で今年も開催できる。ぜひ本場のオペラを体感してほしい」と笑顔で語る。
○…鎌倉市出身。両親の影響で、幼少期からクラシックに親しんでいた。小学生なってからテレビドラマにのめり込んだが、周りと違っていたのは劇中音楽に夢中になっていたことだった。「ワンフレーズを聞けばどの作品かわかる。そんな人の記憶にも感情にも訴える音楽の力に魅せられました」。3年生から自分の好きな作品に合わせた音楽を制作。中学に入るとバンド活動を開始した。
○…現在は舞台音楽の作曲家やプロデューサー、映像ディレクターなどとして活動する。葉山に住居兼仕事場を構えたのは2005年。森山神社の氏子会の一員として地域でも活動しており、そこでの出会いがきっかけで「オペラ」に関わるようになった。「仕事でもなんでも、皆で一つのものを作り上げるのが好きなんです」と笑う。
○…会場の確保や広報、出演者への連絡など、やるべき仕事は多岐にわたる。それでも頑張れるのは、出演者たちが持つ日本への好意や、オペラの素晴らしさを広めたいという純粋な思いに触れているからだ。「暗いニュースばかりの世の中だからこそ、人と人を繋ぐ文化や芸術の力を信じたい」。感動を共有することがより良い世界への一歩と信じて、これからも進み続ける。
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