葉山町教育委員会がこのほど、学校給食センターの整備方針を発表した。事業者選定や供用開始時期など具体的なスケジュールが明らかになり、候補地選びに難航した大型事業がついに動き出した。
給食センターは公設公営方式で予定地は長柄小学校隣接地。町立小中学校全6校の給食を調理し保温缶に詰め、専用のトラックで各校に配送する。1日最大2800食の調理能力を持ち、年間190日の稼働を見込む。予定地は土砂災害特別警戒区域に指定されているが、造成の際、敷地南東側に土石等を遮る高さ約4mの塀を設置するという。
町は公募型プロポーザルで事業者を募り、今月中旬に募集要項等を公表。7月下旬には受託候補者を決める。施設の建設は来年3月から始まる予定で、供用開始は2022年9月を目指している。
実現への第一歩
全国9割の公立中学校が完全給食を実施しているが、町立中学校では現在、ミルク給食のみとなっている。
また、完全給食を行っている町立小学校の施設は、昭和40年から50年代に作られ老朽化が進んでいることから、町は2015年に整備計画を発表。センター方式を採用し、安全面や費用面で効率化を図るとした。
当初、予定地は上山口小学校旧校舎だったが、付近の通学路が狭く、配送トラックの通行を不安視する声が寄せられた。これを受けて16年には葉山中学校敷地内の斜面を候補地とする構想をまとめた。
しかし、造成工事の費用がかさみ、総工費が19億円に達することがわかると議会から疑問の声が噴出。18年度第1回定例会で当初予算案に盛り込まれていた関連予算を全額予備費に回した修正案が可決され、計画は事実上とん挫した。
先月18日に閉会した20
年度第1回定例会で整備事業費5100万円を盛り込んだ当初予算案が可決され、議会からようやくゴーサインが出た形。24年度の稼働を目指しているクリーンセンター再整備など、一連の大型事業における第一歩を踏み出す。
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