逗子・葉山 文化
公開日:2023.08.25
「100年オルガン」の荘厳な音
葉山・ワイン専門店で復活
葉山町のナチュラルワイン専門店「ami hayama」で、約100年前に製造されたと思われるオルガンが来店者の耳を楽しませている。オルガンはもともと、葉山にある国登録有形文化財のイエズス孝女会修道院旧館(旧東伏見宮葉山別邸)にあったもの。カワイ製のリードオルガンで、パイプオルガンのような荘厳な音を奏でる。
同店のオーナー鬼無美穂さん(51)と夫の亮仁(あきひと)さん(40)が、6月に香川県から遊びに来ていた亮仁さんの両親と祖母を連れ、修道院旧館を見学した際に、屏風の陰に隠れ、30年近く使われることのなかったオルガンを偶然見つけた。修道院のシスターに促され、音楽家である亮仁さんが弾いてみると「生まれ変わって、もう一度目覚めたような音の息吹を感じた」という。「貰ってほしい」というシスターの願いに、二つ返事で快諾。声楽、作曲、合唱指揮が専門の亮仁さんだが「オルガニストの祖母の影響で、私もオルガンが好きだったので」と話す。自宅に持ち帰ることもできたが、「多くの人に音を届けたい」と思い、美穂さんが経営する店に置くことを決めた。
「修道院旧館守りたい」
イエズス孝女会修道院旧館は、東伏見宮依仁親王(1867〜1922)の別邸として、1914年に竣工した。木造2階建、銅板葺、建築面積280平方メートルで塔屋付。1953年頃に同会に譲渡された。
通常は幼稚園が併設されているため、無許可の立ち入り、見学はできない。時折、コンサートや展示会などが行われているが、老朽化が進み、修繕費がかさむため、存続についての議論もされているという。
鬼無さん夫婦はオルガンを譲り受けた恩から、「修繕の協力をしたい」と話す。毎月第3土曜日にオルガンコンサートを開催したり、ストリートピアノのように自由に弾いてもらったりすることで、同館の存在を知ってもらい、寄付につなげていきたいという。コンサートは、亮仁さんが率い、コーラス世界大会で銀賞を受賞したこともあるゴスペルグループ「AKchoir(エーケークワイア)」が出演する日もあるという。
問い合わせはami hayama【電話】046・874・6776
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