藤沢 文化
公開日:2026.09.11
藤沢16ミリ視聴覚ボランティアの会 フィルム映像の味わい、後世に 子どもに伝える感動の共有
カタカタカタ――。暗闇に響く機械音が、映画の始まりを告げる。スマートフォン一つで手軽に動画を楽しめる時代にあえて、フィルムを回し続ける人たちがいる。「藤沢16ミリ視聴覚ボランティアの会」の面々だ。発足34年目を迎えた同会では、大益弘会長(83・善行団地在住)を含む8人のメンバーが活動している。
今月5日、辻堂青少年会館で「小さな映画館」と題したアニメ上映会があった。青少年の健全育成を目的に始まった企画で、年に5度ほど開催。公募で集まった市内の小学生が進行役を務め、作品を選ぶ。これまで運営に携わった子どもは延べ100人に上る。
上映されたのは、78年前に米国で劇場公開された『ドナルドダックの朝ごはん』をはじめとする4作品。会員が取り扱うのは16ミリ映写機だ。同館と1160本のフィルムを所蔵する総合市民図書館にあり、1984年製の記載があった。県教育委員会の操作技術者認定証のある会員が貸し出し、維持・管理を担う。
複雑に入り組んだローラーへ慎重にフィルムを通す。レンズのピントを合わせてスイッチを入れた瞬間、小気味良いモーター音と共に映し出されたのは、温かみのある映像の数々。スクリーンの隅で時折チラつくノイズすら味わい深く、主人公の茶目っ気ある仕草に会場からは笑い声がこぼれた。座布団に腰かけた10人ほどの児童は目を輝かせて見入っていた。大庭から6歳の娘と訪れた40代の父親は「昔ながらのフィルム上映は貴重な体験。子どもと一緒に楽しめた」と声を弾ませた。
「移住者も増えている。個の時代だからこそ皆で感動を分かち合える映画の魅力を後世に伝えていきたい」と語る会員の顔は晴れやかだ。光線が紡ぎ出すのは、世代を超えて人をつなぐタイムマシンの役割を果たしているのかもしれない。
同会は来月31日(土)、「第3回湘南台駅地下上映会」を開催する予定。
ピックアップ
意見広告・議会報告
藤沢 ローカルニュースの新着記事
コラム
外部リンク
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!











