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公開日:2026.08.14

MrMax テラスモール 2大施設が紡ぐ節目の辻堂 湘南トップクラスの経済圏に

  • 開業から20周年のミスターマックス湘南藤沢ショッピングセンターSC(左)と15周年を迎えるテラスモール湘南(右)の外観

    開業から20周年のミスターマックス湘南藤沢ショッピングセンターSC(左)と15周年を迎えるテラスモール湘南(右)の外観

 辻堂地区にそびえ立つ大型商業施設が節目を迎えた。6月に開業20周年を迎えた「ミスターマックス湘南藤沢ショッピングセンター(SC)」と11月に15周年となる「テラスモール湘南」。日用品を買いそろえる生活の拠点と映画やファッションを楽しむ感性の場。それぞれの役割を担う両施設の差別化と、そこから生まれた回遊性は、辻堂を湘南トップクラスの経済圏へと押し上げた。

共創が生む集客力

 地域にファミリー層が増える中、ミスターマックス湘南藤沢SCは、日常品や大衆品を扱い「普段の生活を後押し」する役割を担ってきた。担当者は「より地域に密着した店作りに努め、地域貢献を第一に従業員一丸で頑張っていく」と決意を新たにした。

 一方、テラスモール湘南は開業以来「人と人を緩やかに結びつける地域コミュニティーの役割」を目指してきた。今後は「辻堂駅北口の顔としてさらに地域に愛される施設」を目指す構えだ。

工業地からの変遷

 かつて辻堂は工場地帯だった。テラスモール湘南は「関東特殊製鋼」(関特)跡地の周辺、ミスターマックス湘南藤沢SCはオイルシール大手のNOKの工場跡地にオープンしている。

 関特跡地では、事業主体をUR都市機構(都市再生機構)に藤沢市や茅ヶ崎市、JR東日本などが連携・参画した官民一体の再開発事業「湘南C―X」が進められた。広大な工場跡地は土地区画整理により、高度な医療機関やオフィス、商業施設、住宅などが調和するスマートシティーへと生まれ変わり、製造業の現場から職住近接の都市へと変遷を遂げた。

地価高騰と億ション

 辻堂は一気に「住みたい街」として全国区の注目を集めた。2021年には住宅ローン専門金融機関のアルヒ(東京都)が、関東の1都3県を対象に専門家が選出する「本当に住みやすい街大賞」で1位に輝いた。コロナ禍の郊外志向や在宅勤務の普及も追い風となった。

 近年、駅周辺には1億円を超えるいわゆる「億ションも誕生。開発によって整備が進み、周辺の地価は継続して強い上昇傾向が見られている。

 現在では同ランキングの順位に変動が見られるものの、実際の街の現場を知る関係者の見方は冷静だ。市内の土地や建物の管理運営を行う事業者は、現在の辻堂の強みを「住居、商業、就労場所のバランスの良さ」だと指摘する。かつて工場などが多くを占めていたエリアに開発が進み、商業施設だけでなく住まいや働く場がバランスよく整った。駅周辺の整備が進む一方で、少し北へ行けば緑豊かな環境も広がり、海が近く子育てしやすいという本来の魅力も健在だ。

次の辻堂はどこだ

 辻堂の成功体験を踏まえ、藤沢市内で次の辻堂になり得るまちとして、注目されるエリアの一つが湘南台地区だ。3路線が乗り入れる交通の要衝で、学生や若い単身層が多く安定した人口流入を維持。今年3月改定の「藤沢市都市マスタープラン」では「文化・交流拠点」に位置づけられており、市は「広域的な交通結節点として、都市機能の充実と質の高い都市空間の形成、市民や学生、就業者のにぎわい・文化・交流を創出する拠点形成」を視野に入れる。

 また開発のポテンシャルで注目を集めるのが村岡地区。JR線の村岡新駅(仮称)設置計画が進み、湘南アイパークを擁するヘルスケア分野の要所でもある。同プランで村岡は「研究開発拠点」とされ、市は「先進的な研究開発、交流・支援機能の集積とともに、地域や企業との共創等によって、多様な創造を育む拠点形成を目指す」としており、今後の発展に期待がかかる。

 辻堂は開発期から成熟期へと移行した。人口増加や開発規模を追うのではなく、すでに定住した住民の満足度向上や次世代の都市環境にどう対応していくか。辻堂が示してきた再生と成長のモデルは、市内の新潮流へと引き継がれながら、湘南エリアの持続可能な未来を照らし続けていく。

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