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公開日:2026.10.16
市民会館のピアノ 片瀬中に 休館期間中、預かり活用
建て替え工事に伴い、今年4月から休館している藤沢市民会館で使用されてきたグランドピアノが9日、片瀬中学校(栫(かこい)陽子校長)に拠点を移した。同日、全校生徒が見守る中、歓迎会が開かれた。ピアノは新会館完成までの間、同校に設置。生徒が日常的に触れ合える環境を整え、終業式や卒業式などの式典で活用していく予定。
迎え入れられたのは、同館小ホールに置かれ、発表会や演奏会などの催しで使われてきたヤマハのフルコンサート用グランドピアノ。同館の森本琢実館長は「市民会館の歴史を共にしてきた大切なピアノ。休館中、倉庫の片隅で眠らせておくようなことはどうしてもしたくなかった」とし、市として活用法の検討を重ねていたことを明かす。
話が具体的に進んだのは休館期間に入った4月以降。市内中学校の音楽部会から学校での活用の申し入れがあり、協議の末、今回はピアノを設置できる環境が整っていた同校で受け入れることが決まった。
豊かな音色響く
歓迎会は前期の終業式後に、全校生徒が集まる体育館で開催された。会場前方に設置されたピアノを覆う大きな布を生徒会メンバーが取り去ると、黒々と輝くピアノが姿を現した。森本館長は栫校長に目録と鍵を手渡し、「ピアノは人々が集う場所で鳴り響いてこそ、本当の命が輝く。将来を担う皆さんの手で大切に活用してほしい」と全校に呼びかけた。
続いて教職員が初演奏として『ディズニーメドレー』を披露。蓋が大きく開かれて中の弦が露わになると、生徒から「すごい」と歓声が上がり、豊かな音色に合わせて手拍子が湧き起こるなど、会場全体がにぎわいを見せた。生徒会長の長柄璃子さん(3年)は「学校のピアノよりもきれいな音色に感じた。あたたかく触れ合いながら、責任を持って大切に扱いたい」と決意を語った。
「文化の交差点」
ピアノが設置されるのは、校舎内の1階から3階までをつなぐ吹き抜け空間。もともと学校所有のピアノがあり、普段から生徒のあいさつが行き交う開放的な広場だ。今後は既存のピアノと対面する形で配置し、休み時間には誰もが自由に鍵盤に触れられるようになるという。
栫校長は「普段だったら触れることのできないこのフルコンピアノの音色を感じてほしい。吹き抜けが、さらに片瀬中の音楽を愛する文化の交差点のような、素敵な場所になれば」と期待を寄せた。
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