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大船中央病院に聞く 糖尿病での重症化リスク 早期発見の大切さとは
身近な病気の一つとして知られる「糖尿病」。全身にさまざまな影響をもたらす病気だが、自覚症状が少なく、気づいたら重症化していることも。11月13日〜19日の1週間は「全国糖尿病週間」で、各地で講演会や健康相談などの啓発活動が実施される。
「日本人の5人に1人が糖尿病を患っているか、今後発症の危険性がある糖尿病予備軍と言われています」と話すのは、同院糖尿病内科の瀬上瑛子医師。糖尿病は、血糖を下げるインスリンの作用や分泌が低下することで、高血糖が慢性的に続く病気。膵臓の細胞に障害が起き、インスリンが生成されないことで高血糖状態が続く1型と生活習慣に起因する2型に大別され、罹患者の95%が2型で、若い人に1型が多いと言われる。
合併症の危険性も
糖尿病の症状について瀬上医師は「無症状のことが多いが、進行すると体重の減少、喉の渇き、頻尿、視力低下、手足のしびれなど」と説明する。高血糖により免疫力が低下し、感染症のリスクが高まることや、重症化すると意識障害を引き起こすこともある。
長期間の高血糖状態により、動脈硬化が起こり、血管がもろくなり血液が流れにくくなる。その結果、「三大合併症」である網膜症、腎症、神経障害を罹患する危険性が潜んでいる。また大血管に障害が起こると、脳梗塞や心筋梗塞、足の血管が詰まることで壊疽を発症する場合もある。「重症化と合併症を防ぐには、早く見つけて早く対処することが重要です」(瀬上医師)
早めの検診を
瀬上医師は、「早期発見のため、普段から検診に行きましょう。体重が増えたり、食事や睡眠などの生活リズムが崩れたりした時は要注意」と警鐘を鳴らす。また、「血縁者に糖尿病患者がいると発症の確率が高まる」と話す。
糖尿病予防に効果的なのが食事運動療法だ。同院では栄養士と連携し、標準体重をもとに患者それぞれに合った運動量やカロリー摂取方法を提案。また検診の結果で、血糖値が正常でもHbA1cが6%以上の人には、精度の高い検査方法として、「ブドウ糖負荷試験」も推奨する。甘い炭酸水を飲む前後での血糖値を測るため、空腹時のみ測定する定期検診よりも糖尿病の早期発見につながる。「糖尿病で気になることや心配がある方は、お気軽にご相談ください」(瀬上医師)
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