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鎌倉 人物風土記

公開日:2026.06.05

侍幕府鎌倉の代表を務める 長濱 慎さん 寺分出身 40歳

  • 長濱 慎さん (写真1)

太刀に込める郷土愛

 ○…「史跡はたくさんあるけれど、歴史を体験で学べる場が少ない。それを作りたい」。身を乗り出して鎌倉の可能性を説く。海外からの来訪者が日本に望むのは「城や侍、忍者」など独自の世界観。悠久の歴史を伝える神社や寺院でそれを演じられたら―。第一歩として昨年初開催した御霊神社での時代劇。張り詰めた空気に、演者と観客が一体となって歴史の世界に没入する感覚は、予感を確信に変えた。

 ○…時代劇は難解というイメージを拭うため、「侍幕府鎌倉」では地名を現代の言葉に変えるなどアレンジを効かせる。その一方で史実は忠実になぞる。「現代に残る剣技が隆盛となったのは江戸以降。鎌倉時代の武士は粗削りな太刀だったはず」。少ない文献から考察を加え磨きをかける。

 ○…寺分出身。高校時代に芸能界へスカウトされたが「興味が無くて断った」という。しかし、20代でテーマパークのショーに触れ、すぐ目の前で披露されるダンスや歌が多くの人を笑顔にする空間に思わず涙がこぼれた。「自分も誰かを幸せにしたい」。その一心で、一度は背を向けた俳優の世界へ。「烈車戦隊トッキュウジャー」でトッキュウ6号役を射止め、怪人でありながら戦隊の一員という難役でブレイク。ドラマや舞台など活動の幅を広げていったが、原動力となる感動は、今なお色あせない。

 ○…生まれ育った郷土に貢献するのは「当たり前でしょう」とキッパリ。芸能界で培った演技力と人脈をフルにいかし、見据えるのは殺陣や時代劇にいつでも触れることのできる鎌倉の姿。「役者の息づかいまで伝わる近い距離で、侍の世界を感じてほしい」。かつて自分が得た感動を、大好きな鎌倉で。輝く瞳には、その輪郭が鮮明に見えている。

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