「第4回レジェンドオールスター大会」に出場した 加藤 湘二さん 南湖在住 84歳
生涯現役貫く
○…シニア向けにルールが改良されたスローピッチソフトボールのチーム「メイジャ・マクレ茅ヶ崎」で、チーム最年長のメンバーとして黎明期からクラブを支えてきた。打席に立てば60代も含めたチーム内で一番重いバットを振り、相手チームに”加藤シフト”が敷かれるほど。今は退いたが、バッター心理をついた頭脳的なピッチングでエースも張っていた。「身体が元気なうちは続けていく。次の目標は90歳かな」
○…神戸市出身。疎開のため8歳で茅ヶ崎に移り住んだ。幼くして父を亡くし、母子家庭で育った。「思えばハングリー精神はその頃から培われたのかな」。中学を卒業すると活版印刷業に就職。過酷な労働環境の中、さらに廃業の危機にも見舞われるが、持ち前の胆力で乗り越えた。その後、知見を広めようと、旭ファイバーグラスへ転職。職工を経て、営業、運輸部門などを渡り歩いた。定年後の生活を見据えて58歳で早期退職し、ビルメンテナンスの仕事に就いた。「その時から70歳まで働くことを決めていた」。15歳から70歳まで、走り続けた55年間だった。
○…73歳の時、少年野球の指導員仲間を通じてスローピッチソフトボールの存在を知る。当時はまだ設立したての弱小チームだったが、相手チームに惨敗を喫すると「このやろう」と奮起。数年でメンバーを倍増させ、今では他チームに「打倒茅ヶ崎」を掲げさせるほど実力を蓄えた。
○…カラオケの十八番は歌手・福田こうへいの演歌。シーズン終わりの懇親会でもチームを盛り上げる。試合で若手(といっても70代)が凡フライを打とうものなら「何やってんだー」と檄を飛ばす熱血漢。その気力にまだまだ陰りは見えない。
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