茅ヶ崎・寒川 人物風土記
公開日:2023.01.06
1月29日に年明け披露を行う浪曲師
天中軒 すみれさん
茅ヶ崎市内在住 29歳
果てなき芸の道 真っすぐに
○…三味線の音色に乗せた節と啖呵で物語を演じる語り芸「浪曲」。初舞台から約4年、浪曲師として独り立ちを意味する「年明(ねんあ)け披露」を1月29日に控える。「浪曲は『一人一芸』と言われ、その人独自の節回しや芸風をつくり上げることが求められる。まだまだ道半ばですが、自分なりの芸を極めていく、その第一歩にできたら」
○…茅ヶ崎出身。音楽科のある中学・高校に進み、声楽やピアノを学んだ。邦楽に目覚めたのは、中学生の時に見た長野県諏訪の「御柱祭」だった。「高齢の男性が木遣り唄を歌うのを聞いて、こんな声の表現があったのか、と驚かされました。日本に古くから伝わる音楽に、まだまだ知らない世界があると」
○…高校卒業後は東京藝術大学音楽学部楽理科に進学。「邦楽科があるメリットを最大限に生かして」長唄や狂言などあらゆるものを体験した。そうした時に浪曲に出合う。「明治に確立された比較的新しい芸能で自由度が高いこと、自分がやりたい声の表現ができ、音楽的要素が高いことも魅力だった」と2018年4月、天中軒雲月さんの門を叩いた。同年12月に初舞台を踏むと、浅草や大阪の寄席で着実にキャリアを重ねている。
○…山内一豊の妻が見せた内助の功、刀匠・関孫六に弟子入りした山本勘助の家臣が胸に秘めた思いなど、人物の心情を熱い語りで表現する浪曲。「物語にどっぷりと浸ることができるその魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい」。だからこそ今後の目標の一つに「地元での公演」を掲げる。「その時は茅ヶ崎ゆかりの演目を演じたい。大岡越前や浜降祭、サザンオールスターズなど現代的な題材でもいいかも」と夢は膨らむ。自分を磨き、芸を磨き、選んだ道を進んでいく。
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