手話ダンスパフォーマーとして第一線で活躍する 北村 仁さん 袖ケ浜在住 36歳
手話ダンスで世界つなぐ
○…東京五輪・パラリンピックのホストタウン交流の一環で8月1日に開催される「ヒラツカ×リトアニア国境を越えた音楽とダンスの祭典」に、手話ダンスパフォーマーとして出演する。共演するのはリトアニアで歴史あるフォークダンスグループ。「胸を借りるつもりで、頑張ります」と、既に完売御礼となった来場者の熱が背中を押す。
○…集団行動が苦手で、学生生活にも馴染めない子供だったが、唯一熱中できたのがダンスだった。手話との出会いは2010年、平塚を拠点に活動する手話パフォーマンスグループがニューヨークのコンテストに参加することになり、助っ人として加入したのがきっかけ。手話に馴染みは全くなかったが、一種の振り付けだと思って動きを覚えた。「繰り返し踊るうちに、こういう意味なんだな、と自然と理解できて、興味を持ちました」と魅力を語る。
○…手話を用いた振り付けを考える時は、ダンスでメロディを、手話で歌詞を表現する。抽象的な表現が多い日本語は、手話に変換しても意味が伝わらないことが多い。「例えば、『最高の思い出』という歌詞があれば、直訳せずに『幸せな思い出』と表現して、意味がわかりやすいようにします。必ずろうの方と一緒に考えます」。「わかりにくい」とダメ出しをもらうこともあったが、その甲斐あって今では「伝わる手話」に自信がある。
○…平塚を中心に、障害の有無に関わらずダンスを学べる教室を運営する。「学校に行けない」「挨拶ができない」等の悩みを持つ子供たちが、ダンスを通して少しずつ自信をつけ、自発的に克服していく姿に喜びを感じている。「全員に伝わる環境を作っていくのが大切。先陣をきって、手話ダンスを盛り上げます」と笑顔を見せた。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
<PR>