平塚・大磯・二宮・中井 経済
公開日:2025.12.12
平塚商工会議所 30期始動
駅周辺の賑わい創出重点
正副会頭にインタビュー
平塚商工会議所の30期が11月1日にスタートした。再任の正副会頭に11月25日にインタビューを行い、商都平塚の発展を支えてきた経済団体から見た今後の平塚のまちづくりなどについて聞いた。(聞き手/タウンニュース社湘南支社長・山田洋平)
まちを元気にする
――常盤会頭は4期目、今期で会頭10年目の節目を迎えます。
常盤「私が会頭にご推挙いただいた1期目から一貫して、平塚駅周辺の賑わいがなければ街の魅力がなくなると考え、商工会議所として活動を進めてきました。これまでツインシティやひらつかシーテラスなどの開発の動きがありましたが、最後に手をつけ、力を入れていかなければならないのはやはり駅周辺だと考えています。賑わいがない街はこれから大きく成長できません」
――スローガンは一貫して「まちを元気にする」ですね。改めて、その思いについて。
常盤「大手ナショナルチェーンだけでは街の魅力は生まれません。どこに行っても面白いと感じる場所は、個人のやっている個性的な店、例えば美味しい料理や変わったものが売っているような、個性ある、独自の魅力ある街であってほしい。商工会議所だからこそ行政に意見を言い、推進できることだと思っています」
――副会頭の3人の所信もお願いします。
白石「我々は会頭の推進役です。数年前から駅周辺再開発の課題を重点的に取り組んできました。7〜8年前は市役所の軸足がツインシティ(郊外)にありましたが、ここ1〜2年で市役所が我々と歩調を合わせてくれるようになったのが成果だと感じています。特に中心街担当の私としては、これを具現化していくのが使命です。また、再来年(2027年2月)に商工会議所創立80周年を迎えるので、その時にどのような形で会議所を発信できるかを皆で話し合っていきたいです」
尾上「私は2期目です。金融出身として、日本が金利のある世界に変わり、経済成長を求め国が動き出す中、チャレンジする企業が生き残り、そうでない企業は淘汰される優勝劣敗がはっきりすると見ています。平塚の企業が負け組に入らないよう、商工会議所が相談しやすく、会員さんのメリットとなる支援業務を今まで以上に充実させる必要があります」
今井「前期から引き続き副会頭を務めさせていただきます。昨今は物価の高騰、人手不足、消費低迷など、事業者が直面する課題が複雑化しています。会頭のスローガン『まちを元気に』であるからこそ、企業が元気になると考えます。会員の皆様が前向きに事業に取り組める環境作り、そして若い方、事業者、来訪者にとって魅力ある平塚の実現に向けて微力ながら尽力したいです」
中小企業のかかりつけ医
――物価高騰や人手不足といった中小企業を取り巻く経営環境について、会議所としてどのように取り組んでいきますか?
尾上「当会議所の経営指導員の相談件数は増えており、特にコロナ以降は『商工会議所があってよかった』という方が多かったです。今後は、利益を上げるための相談や、特に人手不足の相談が増えていくでしょう。物価のコントロールはできませんが、物価高の中で商売を続けるための助けとなるよう、経営指導の仕事が増えていくと思います。これは職員の頑張りと外部支援機関との連携が重要です」
常盤「商工会議所は『かかりつけのお医者さん』だと思ってください。困ったことがあればまず相談に来ていただき、その専門的な悩みについては金融機関や各種相談窓口など、適切な『専門医』を紹介します。職員には『ようこそ』と身近に来てもらいやすい事務局であるべきだと指導しています」
尾上「そのためにも、職員が経営指導に集中できるよう、組織活性化委員会でDX化を進め、事務仕事の負担軽減を進める必要があります」
地域の諸課題中心街の再整備
――一丁目一番地に位置付けた駅前の賑わい創出について、具体的なアクションは?
白石「駅周辺の再開発構想会議を立ち上げて7年目ですが、梅屋跡地の解体後、長期にわたって仮囲いの状態が続いているのは本当に良くない。そろそろ限界です。行政はスターモール商店街で社会実験をしていますが、商工会議所も主体的に動きたい。例えば、梅屋さんの跡地の一部をバックしてもらい、仮囲いの場所にキッチンカーを置けるようにしたり、夜にはラーメンの屋台を出すなど、目に見える賑わいを生む社会実験を後押ししたいです。また、浜大門通りなど、横丁文化を頑張っている商店と連携を強化していきたいです」
日産車体
――業績悪化で経営再建に取り組む日産の影響が避けられない日産車体について、何か情報や対応策はありますか?
常盤・今井「新聞報道以上の情報はありません。平塚商工会議所は日産車体から当所議員も担っていただいており、地元の代表的な企業として頑張っていただきたいという思いです」
尾上「常盤会頭が市長にも話していますが、雇用も含めて問題が生じた際には、平塚市や神奈川産業振興センターと締結している5者協定に基づき、連携して対応していく必要があります」
ベルマーレとスタジアム建設
――湘南ベルマーレがJ2降格となりました。新スタジアムへの考えは?
常盤「プロスポーツを直接見られる恵まれた地域として、スポーツ文化を軸に、みんなが豊かな心を持てる社会を目指したいという考えに変わりはありません。スタジアム建設は、行政と一緒でなければ無理です。中途半端なやり方をすれば赤字の繰り返しになる。行政としっかり考えながら進めていかなければ、私たちだけの手におえる問題ではありません」
尾上「ベルマーレ(株式会社)としては、入場料収入や選手補強の観点から、2万5000人規模のスタジアムが何としても欲しい。ただ、私たち平塚商工会議所としては、平塚に残らないと意味がないと考えています。土地と建設費の問題を、行政・ベルマーレさんと皆で話し合い、前に進めるしかない状況です」
シーテラス利活用
――10月末に開業したひらつかシーテラスの利活用についてお考えはありますか?
常盤「既に提案している通り、箱根駅伝の往路のタスキの受け渡し場所として使うことを会議所は全面的に提案しています。行政、警察にもご相談しています。シーテラスを平塚の魅力発信の場所として企画していきたいです」
尾上「海の財産を活用し、マリンスポーツによるインバウンドの可能性も期待しています。天候が悪い時の代替観光地がないという課題はありますが、シーテラスができて新港まで歩けるようになったため、海への魅力をさらに高める取り組みが必要です」
神奈川大学キャンパス跡地
――神奈川大学のキャンパス移転が平塚経済に与えた影響は?
今井「輸送人員が減り、バス路線が減便したり、旭地区などで学生のアルバイトやアパート契約がなくなるなど、地域が元気をなくしてしまっている状況です」
尾上「雇用面でも影響が出ています。コンビニなどでは大学生のアルバイトがリーダーとして機能していたのがいなくなり、深刻です。川崎競馬組合のトレセン移転が断念となりましたが、次の動きを期待したいところです」
物価高騰対策
――政府の物価高対策としての地方補助金について、何かご要望はありますか?
尾上・今井「平塚市で導入されている『スターライトマネー』はすでに形ができており、市役所のゴーサインがあればすぐにでも拡大できる体制があると思います。既存の仕組みの拡充を期待します」
常盤「現金や商品券をただ配るような方式はやめた方がいいと思います」
七夕まつりの将来
――平塚のメインイベントである七夕まつりについて、もともと商工会議所から生まれたお祭りですが、何かお考えはありますか?
常盤「今、若い人たちから新しい知恵や考え方が出てきています。それを観光協会や会議所がどこかで吸収してあげないといけない。どんなアイデアがあるのか、一度耳を傾けてみる必要があるでしょう」
尾上「他の地域のお祭りを見て、市民が心から楽しんでいるのと同じように平塚の七夕まつりも、自らが楽しんで参加する祭りをどう作るかを目指していけば、過渡期を迎えているお祭りは変わっていくと思います」
青年層とも連携
――青年層との連携について、何か進めていることはありますか?
常盤「青年部(YEG)とは定期的に情報交換をしており、その中で餃子祭りなどのアイデアも生まれています。今後はJC(青年会議所)とも双方向のやり取りを始めたいと思っています。JCとYEGには、七夕飾りの上げ下げやお祭りの交通整理といったスタッフ的な役割だけではなく、『こういうイベントをやったらどうだ』と自分たちで考えることを求めています」
――正副会頭の中で工業畑の方が不在ですが、バランスについてはどのようにお考えですか?
常盤・白石「単純に今回、工業から候補とする方がいなかったのが現状です。ただ、将来的なバランスも視野に入れ、工業分野で頑張っている企業の方とも情報交換をしており、次回以降に声をかけるパイプ作りはしています。大手企業の方はスケジュールが厳しいため、地元の私たちのように経営者として自由が利く人間が選ばれる傾向もあります。任期中でも追加することは可能です」
行政とは是々非々
――3年の任期の中で統一地方選(首長、県議、市議)もあります。行政との関わり方についてはいかがでしょうか?
白石「落合市長と常盤会頭が4期目となり、波長が合い、同じ動きになってきたと感じています。行政とは是々非々で意見を言い、ぶつかることもあれば、手を組むこともあります。30期スタートにあたり、市長に挨拶しにいきました。市のやりたいことと我々の意見が合うところもあれば、我々からの発信を行政側もドアを開いて協議の場に入ってもらえるような関係をこれからも作っていきたいです」
常盤「例えば、街中の高度制限(条例)の問題など、自分たちで決めた条例が今の街づくりに合わなくなったら、条例を改正するぐらいの意欲を行政に求めていきたいです。安定的な行政運営も大切ですが、経営感覚にも敏感になってほしいです。成功している他市の事例を私たちと一緒に視察するなど民間に寄り添い、街の『売り』を調べて、一点集中で取り組むことも重要だと考えます」
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