横須賀・三浦 社会
公開日:2026.06.19
川崎競馬トレセン 移転候補地に横須賀 地権者、地元との協議へ
神奈川県川崎競馬組合は6月12日、川崎市幸区小向(こむかい)にある、きゅう舎地区と練習馬場を含むトレーニングセンター(トレセン)の移転先候補地として、横須賀市のワイハート地区(衣笠町ほか)を選定し、地権者や地元自治体である横須賀市等との協議を進めることを明らかにした。同組合の公式ホームページで発表された。
衣笠の「ワイハート地区」
同組合が選定したワイハート地区は、横浜横須賀道路・衣笠インターチェンジの西側約0・5キロに位置する丘陵地で、(株)西武不動産などが所有している。同地区は、過去に横須賀市などが中心となり、医療・福祉の研究開発拠点や教育関連施設を目指したほか、2020年東京五輪・パラリンピックに向けたナショナルトレーニングセンターの誘致候補地となった経緯もある。
川崎市幸区にある現在のトレセンは、施設の老朽化に加え、多摩川沿いに位置することから水害リスクを抱えている。関東地区に甚大な被害をもたらした2019年の台風19号では練習馬場が水没し、きゅう舎地区は浸水寸前の状況になるなど、同組合にとってトレセン移転は長年の大きな経営課題となっていた。
同組合は2024年、平塚市の神奈川大学湘南ひらつかキャンパス跡地の優先交渉権事業者に選ばれたものの、「期限までに地区計画の策定ができないことが確実となり、策定の目途も立たなくなった」ことなどを理由に移転を断念。早期の代替地選定を急いでいた。同組合の武川晴俊副管理者は、「『施設の安全性や安定した機能確保』、『強い馬づくりを実現する調教施設の整備』のためには、現トレセンの移転は不可欠。これまで県内外の複数の土地を対象に検討を進めてきたが、ワイハート地区は移転先として最適と判断した。今後は周辺住民の皆様や競馬関係者への説明、地権者様、所在自治体の横須賀市様等との協議を進め、移転の早期実現を目指したい」とコメントしている。
一部報道機関により、移転先が「決定」したと先行して報じられたことについて、武川氏は「『決定』との報道により、地元の皆様を困惑させてしまったことを大変申し訳なく思う。現状はあくまで候補地として『選定』した段階であり、今後、地元の皆様や横須賀市様、地権者様等と協議を進めていく」と、決定報道を否定した。
上地市長「打診を受けた」
横須賀市の上地克明市長も同組合の発表を受けて同日、移転候補地の打診を受けている趣旨のコメントを出した。
ワイハート地区は、これまでに企業やナショナルトレセンなどの誘致活動を展開してきたが、大規模な造成やインフラ整備に費用と時間を要することから、土地利用が思うように進んでいない状況を説明。今回の話は、当該地区の広大な土地利用が進む機会であり、土地所有者の西武不動産と同組合と話し合いの機会を持ち、横須賀市の発展に資する活用となるのかを見極めるとした。
一部報道にあった「移転決定」の事実は否定し、地域住民などには、同組合から詳細な土地利用計画の案が示された段階で丁寧に説明していくという。
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