ピンク色のシャツや小物を身に着けることで「いじめ反対」の意思表示を行う「ピンクシャツデー」の取り組みが、2月20日から24日まで大磯町で行われた。同町PTA連絡協議会と町教育委員会が中心となり、町立の小中学校と幼稚園で子どもたちに啓発チラシを配布するなどして、いじめ根絶を呼びかけた。
「ピンクシャツデー」は、2007年にカナダの学校で始まった取り組み。ピンク色のポロシャツを着ていた男子生徒がからかわれ、いじめを受けたことに対し、2人の上級生が「みんなでピンクのシャツを着ることで意思表示しよう」と呼びかけたところ、翌日の学校がピンク色の服や小物を身に着けた生徒であふれ、自然といじめがなくなったという。この行動が、いじめ根絶を訴える運動に発展し、世界180カ国に広まっている。
考えるきっかけに
大磯町では2月22日のピンクシャツデーの週を「ピンクシャツデー週間」として、町立の小中学校4校と幼稚園2園にチラシを配布。いじめを見つけたら周りの大人に伝えることや、いじめにつながる場所からは逃げること、いじめは犯罪であることなどを伝え、相談ダイヤルも記載した。
大磯小学校では20日の登校時、PTAと教職員が児童にピンク色のシールを配って身につけてもらうとともに、「いじめをなくすためにできることを考えて」とシャツをかたどった折り紙を手渡した。後日、昇降口の掲示板は「自分がされてイヤなことは、やめよう」などの子どもたちのメッセージが書かれた折り紙でいっぱいになった。同校PTAの亀倉弘美会長は「いじめについて考えてもらうきっかけになり、相談しやすい環境づくりなど、全体の雰囲気を変えていければ」と話している。
また3月15日まで開会中の同町議会でも期間中、池田東一郎町長ら執行部と議員の一部がピンク色のマスクやシャツなどを身につけて出席した。同町の21年度いじめ認知件数は818件。
![]() 子どもたちから集まったメッセージ
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![]() 町議会でもピンクを身につけた
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