小田原市が建て替え事業を進めている新市立病院(久野)について、市は10月22日に建設事業の優先交渉権者を(株)竹中工務店横浜支店を代表企業とするグループに特定したと発表した。11月中に公募した各グループの提案内容公表や、基本協定と設計業務委託契約の締結を進め、2026年度の開院を目指す。
1958年6月に開院した市立病院は81年から84年に改築。以降40年近くが経過し、老朽化や医療機能などについて問題視されてきた。課題を受け、市は2019年に再整備基本構想を策定し、翌20年12月の市議会で基本計画が可決された。
建設事業について市は今年4月、設計と施工の一括発注を行う公募型プロポーザルを実施。医師会関係者や大学教授らによる選定委員会が6月に1次審査を行い5グループを選出。10月20日の2次審査を経て(株)竹中工務店横浜支店と(株)内藤建築事務所によるグループを優先交渉権者と特定した。同グループの提案時見積書の価格は税込171億6253万円。
総合評価でトップ
2次審査で同グループは、技術評価点8項目のうち6項目で最高点を取り1位。地域貢献・社会貢献点は3位だったが、価格点でも1位となり、総合点トップの評価を受けた。次点は戸田建設(株)横浜支店と(株)安井建築設計事務所によるグループ(技術評価2位、貢献5位、価格3位)だった。
市によると11月4日に各グループの提案概要、8日頃に過程や講評を発表し、10日頃に基本協定と設計業務委託契約の締結が行われる見通しだという。同事業の進捗は市HPから閲覧できる。