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足柄 トップニュース社会

公開日:2014.05.17

南足柄市
「ハコモノ」管理に本腰
公共施設白書の作成に着手

  • 市内には老朽化が目立つ施設が少なくない

 南足柄市は今年度、老朽化が進む市内公共施設の更新や改廃などに向けて「公共施設白書」を作成する。5月中に作成業務を委託する事業者を決め、2015年1月末までに完成させる方針。

 人口が急増したバブル期前半までに市は、道路や上下水道の整備と並行して小中学校や社会教育施設、福祉施設などを建設してきた。建物の一般的な耐用年数が50年程度とされるなか建設からすでに30〜40年が経ち、施設の老朽化が社会問題となっている。

 市企画財政課によると市内の公共施設は約50カ所。 各施設がどの程度、老朽化していて、利用されているかなど、今後の更新や改廃を判断するうえで必要な「管理台帳」はこれまで同市にはなかった。

 市は2013年2月に策定した「南足柄市行政改革推進プラン」で、本編とは別に「今後検討すべき課題」の中で「公共施設のあり方総点検」を位置付けた。

 これに伴い2014年度の当初予算に関連事業費900万円を計上。道路や橋、上下水道などのインフラ施設を除くすべての公共施設を対象に現況調査や調査内容の分析、評価、課題整理などを専門会社に白書としてまとめてもらい、中長期的なマネジメントについても提案を受けることにしている。

 同課では「白書は今後のための基礎資料として作る。公共施設の現状を明らかにすることで幅広い議論ができる」としている。

県内の動き

 「公共施設白書」を作る取り組みは、藤沢市などが策定した2008年ごろから注目され始めた。

 それまでは公共施設の「長寿命化」などに重点が置く自治体が多くあったが、秦野市が人口減少による公共施設の再配置を白書に盛り込むなどしたことで全国的に注目を集めた。

 09年に公共施設白書を作り施設の現状と課題を公表した秦野市では、12年には管理運営状況や新たな課題などを加えた「改訂版」も公表するなど取り組みが進んでいる。

 11年の東日本大震災や12年の中央道笹子トンネル天井板落下事故なども各地での動きが加速する要因となっている。

 県内19市ではすでに12市が作成済みで、海老名市も14年度中に作成する。

 町村では、二宮町が13年に策定し、清川村が15年度の策定を予定しているほかに目立った動きはない。

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