松田町の旧松田土木事務所跡地を松田町が県から購入する。昨年12月に、購入に必要な補正予算案を議会が可決。契約内容への議決を経て、今年3月に県と売買契約を結ぶ。町はこの場所を人口増加策の種地とする方針だ。
町が購入するのは松田町南部、松田惣領の県有地延べ6697・26平方メートルと、鉄筋コンクリート2階建ての本館、同4階建の旧独身寮など大小10棟で県の簿価は合わせて4億4千万円。不動産鑑定に基づく評価額より安価な1億9863万円で売買することで県と合意し、昨年末の補正予算案可決を受けて今年2月3日に仮契約を結んだ。
2012年4月に閉鎖された旧松田土木事務所の跡地を巡っては、県が町への売却を念頭に売却処分を検討。2012年10月に県から打診を受けた町は、同年12月までに取得の意向を伝えた。その後、条件面の交渉に入り、昨年12月4日の町議会定例会に、購入に必要な財源を確保する補正予算案を上程した。
補正予算案で町は1億2200万円を上限に購入費用を借入する方針を示すと、同日本会議の議案審議で田代実議員(1期)が借入金の返済期間について質問。町側は10年で返済する方針を示した。質疑に立ったのは田代氏1人で予算案は賛否の討論もなく全会一致で可決された。
契約できず
2月12日の松田町議会臨時会に、町は契約に必要な議決を求める議案を提出したが、契約書類の文言と議会側の日程確保に不備が生じたため、臨時会後に予定していた県との本契約が延期された。そのため町は仮契約から締結し直し、年度内にも再度、契約の議案を議会に提出する予定だ。
土地は「先行取得」
この県有地は立花学園高校に隣接すると場所と県道を挟んだ向かい側にある。 立花学園側は4823・69平方メートル、道を挟んだ向かい側は1873・57平方メートルあり、建物は築40年から50年以上が経過している。この土地と建物を町が現況のまま購入する予定だ。
契約では取得から10年間は体育施設、町営住宅と両施設の駐車場に利用が限られている。さらに原則として転売もできない。
町は「立地条件が良く人口増加策に向けたまちづくりの種地となる土地であるため先行取得する判断をした」としている。
一方で購入予算を可決したものの、議会内には「土地の利活用計画が不透明」とする声もある。
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