2020年度から新型コロナの影響で全国的に水泳授業の中止が続く中、足柄上地域の今年度の実施有無を調べた。3年連続の見送りを決める市町の一方、大井町と山北町では水にふれる機会を設けることが分かった。
1市3町は見送り
南足柄市と中井町、松田町、開成町の1市3町の小学校11校で水泳授業の実施が3年連続で見送られた。
水泳授業は複数の学年、または学級による合同授業のケースが多く、大半の自治体が「児童が利用する更衣室に十分なスペースが確保できない」「授業中の児童の距離に密接や密集が想定される」などの理由を挙げ、感染症対策が総合的に徹底できないとして見送りの判断が下された。
中学校については、水泳授業を行っている松田町と開成町が同様の理由で3年連続の見送りを決定。松田町の担当課では「楽しみにしていた児童や生徒がいる中で3年連続の見送りは心苦しい」と話した。その他1市3町の中学校は、プール施設がない等の理由でコロナ禍前から水泳授業を取扱っていなかった。
大井町は着衣泳
大井町と山北町は実施方法などの見直しを図り、児童が水に触れる機会を3年ぶりに設けた。
大井町は、町内3校の小学校(大井・上大井・相和)で服を着て入水する着衣泳を実施する。授業は泳力や体力の向上を目指すような水泳指導の位置づけではなく、水に触れて感覚を養うことを目的としている。
更衣室の利用については、一度に入室できる人数に制限を設けた上で、入れ替え制を導入。また短縮授業にするなど感染症対策に基準を設けた。
山北町は川村小学校のプールを利用した授業を見送るとしていたが、学校側の要望で方針を転換。町内の健康福祉センター「さくらの湯」にある運動浴室(プール)を利用し、体験学習の位置付けで水泳を実施する。
体験学習は施設の水深と児童の安全面を考慮し、3年生以上が対象。同センターの休館日を授業に充て、1学級単位で実施するとしている。山北町の担当課は「例年通りではないが、水に触れる時間を楽しんでもらえたら」と話した。
夏休み期間のプール施設の開放は、1市5町すべてで中止となった。
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