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足柄 人物風土記

公開日:2026.09.12

災害ボランティアチーム「DARST」のリーダーを務める 真壁 賢一さん 小田原市鬼柳在住 51歳

  • 真壁 賢一さん (写真1)

今も目指すはヒーロー

 ○…幼い頃に抱いた「ヒーローになりたい」という思い。これまで消防士、災害ボランティア、障害者支援、そして飲食店経営と歩んできたが、目の前で起きた状況に、自分なら何ができるかを考え、行動に移す姿勢はずっと変わらない。9月24日には南足柄市での防災イベントで講演。「被災地で培った経験や知識を地域に還元し、まちの防災力を引き上げたい」と意気込む。

 ○…特殊能力を持たず、鍛えた体と技術で人を救う「バットマン」が原点。その姿を重ね、20歳で小田原市消防本部に入職した。東日本大震災では仕事とは別にボランティア活動も経験。「有事の際は救助だけでなく、介護や食事など、生活全般の支援が必要になる」と痛感した。2015年に災害ボランティアチーム「DARST」を立ち上げ。活動指針は「何ができるかではなく、相手が何を望んでいるか」。被災者の心に寄り添うことを大切にしている。

 ○…「支えたいと思うフィールドが変わっただけ」。47歳で消防を退職後、障害者施設で3年間勤務したが、「地域における福祉課題を目の当たりにする時間になった」と振り返る。時に、利用者との外食を断られることもあり、それが現在の飲食店経営へとつながっている。米国の大衆食堂をイメージし、昨年小田原市にオープン。「誰もが気兼ねなく過ごすことができる居場所」を意識した。

 ○…障害年金で暮らす人も通いやすい価格設定にこだわり、店内には世代や立場を超えた笑顔が広がる。居合わせた客同士が店で再会し、会話が弾むシーンを見かけることも増えてきた。「ここで縁がつながっていくことが何よりうれしい」。そう話す横顔は、すこぶる温かい。

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